ホテル

ホテルグレイスリー銀座

東京都、中央区

ホテル業界において、宿泊施設の快適さを左右する要素のひとつとして「ランドリーサービス」はますます重要視されています。特に銀座という立地は、世界中から訪れるゲストの多様なニーズに応えなければならず、従来のクリーニングやコインランドリーでは解決できない問題を抱えていました。

実際、かつては家庭用洗濯機のような従来型の洗濯設備が主流でしたが、デザイン性や機能面、そして利便性の面で限界がありました。そこで、先進的なランドリーソリューション「wash+ Comfort」は、銀座のホテル現場における洗濯の悩みを根本から解決するために導入され、その成果は今や多くのホテル関係者や利用者から高い評価を得ています。

今回は銀座の一等地に導入されたホテルグレイスリー銀座での事例をご紹介します。

ホテルグレイスリー銀座

導入のきっかけは銀座1等地ならではの洗濯の悩み

銀座という立地は、洗練されたデザインや上質なサービスが求められる一方、洗濯に関しては数々の課題を抱えていました。従来、銀座周辺には洗濯施設が十分に整備されておらず、最寄りのコインランドリーへ向かうために片道20分以上の徒歩移動をお願いしないとならないこともスタッフの方からすると心苦しく感じていたそうです。

また、海外からの旅行者も増加し、宿泊中の短い滞在時間の中で「清潔で迅速な洗濯サービス」が求められるようになったのです。2006年オープン当初は、海外からのお客様はまだ少なく、クリーニングの依頼のみで十分と考えられていました。しかし、時代の流れとともに多様な洗濯ニーズが発生し、費用を抑えて洗濯したいという顧客ニーズに直面するようになりました。

そこで、銀座という立地の強みを活かしつつ、今までにない新しいランドリーサービスの導入が求められる中、ホテル側は「選ばれるホテル」としての差別化を図るために、最新のランドリー設備を導入する決断に至ったのです。実は、星野リゾートさまでの導入事例をご覧になり、洗濯機だけではなく、洗練されたデザイン性も重視すべきだと感じ、リッチモンドホテル横浜馬車道さまの事例も参考にするなど、具体的なモデルを検討した結果、今回の導入に至りました。

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クロークスペースとの併用で広々と開放的な空間を実現

従来のランドリー設備は、設置スペースが限られており、機能面だけでなく空間の使い方にも工夫が必要でした。今回の導入事例では、なんとセルフクロークスペースとランドリー機能を併設するという斬新なアイデアが採用されました。

もともとテナント部分にあったエステのスペースを活用する形で、ランドリーエリアをクロークとしても利用可能なオープンな空間に生まれ変わらせたのです。広いスペースの中にランドリーを設けることで、利用者が快適に過ごせる環境が整えられ、ホテル全体の空間演出にも大きく寄与しています。

実際、本部のスタッフが見学に訪れる際には「自慢の設備」として誇らしげに案内するほど、そのデザイン性と機能性の両立が評価されています。利用者からは「待ち時間も気にならず、リラックスできる空間で洗濯ができる」といった声が寄せられており、口コミでの高評価にもつながっています。

完全キャッシュレスでフロント業務負担ゼロの安心感

もうひとつ注目すべきポイントは、完全キャッシュレス化による運用効率の向上です。従来のランドリーサービスでは、両替や現金管理、支払い時のトラブルが発生することがあり、フロント業務の負担となっている事例を聞いていました。

しかし「wash+ Comfort」は、クレジットカードやQRコード決済など、さまざまなキャッシュレス決済に対応。これにより、フロントでの現金取り扱いや、釣り銭の管理といった煩雑な作業が一切不要になりました。

また、使い方や注意書きもシンプルでわかりやすいため、宿泊者自身が直感的に操作でき、運用ミスやトラブルのリスクも最小限に抑えられています。スタッフからは「現金トラブルに悩まされることがなく、業務が非常にスムーズ」と高く評価されており、導入後すぐにその効果が実感できたといいます。

仕切り越しの洗濯機

外注先に頼れなかった細部の悩みもランドリー利用で解決

ホテル運営において、外部のクリーニング業者に依頼しても、どうしても対応しきれない部分が存在します。例えば、カーテンに付着したコーヒーのシミや、シャワーカーテンに発生する不快な臭い。これらの問題は、単に汚れを落とすだけではなく、宿泊者に与える印象に大きく影響するため、細心の注意が必要でした。

従来のクリーニングサービスでは、こうした「細かい部分」のケアが十分に行われず、結果としてお部屋の貸出が遅れてしまうケースもありました。しかし、最新のランドリーソリューション「wash+ Comfort」は、洗剤を使わずに洗濯を行う独自の技術により、カーテンやシャワーカーテンなどのデリケートな素材にも優しく対応。

これにより、従来は外注先に頼るしかなかった部分もしっかりとケアできるようになり、清潔で快適な室内環境を維持できるようになり、客室の稼働率にも寄与しています。

洗濯機単体画像

270室が高稼働、そして60%を占める海外旅行者からの信頼

今回ご紹介する導入事例のホテルは、全270室を有し、高い稼働率を誇っています。宿泊客の約60%が海外からの旅行者というグローバルなニーズを背景に、従来のサービスでは対応が難しかった部分においても、「wash+ Comfort」が大きな役割を果たしています。

たとえば、海外のお客様は、日本独自の洗濯機の操作方法や現金決済に不安を感じることが多く、滞在中のストレスとなる懸念がありました。そこで、多言語対応の表示や、クレジット・QRコード決済の導入は、インバウンド対策としても大きな意味を持ちます。

また、ホテル側としても、従来のランドリー外注に伴う業務の手間や、部屋がクリーニング中で貸し出せないというリスクを低減できるため、収益面でも大きなメリットを享受しています。

こうした取り組みの結果、告知を特に行わなくとも、口コミや利用者の高評価によってサービスの良さが広がり、ホテル全体の評価向上にもつながっていると感じます。

洗濯機器全体

口コミで広がる「清潔で快適なランドリー」

実際、導入後に公式な大々的な告知は行われなかったものの、利用者の口コミやSNSでの評判が瞬く間に広がりました。12月23日に投稿された口コミでは「ランドリーが清潔でよかった」というシンプルながらも力強いメッセージが寄せられ、利用者からの信頼がうかがえます。

このように、実際の利用シーンで高い評価を受けることで、初めての導入にも関わらず、結果として新たな顧客獲得に大きく貢献している点は、導入企業にとっても非常に魅力的な要素です。口コミが生む波及効果は、今後も持続的な集客力向上に寄与することは間違いありません。

宿泊施設向けランドリーソリューション「wash+ Comfort」

今回ランドリールームに導入した製品は株式会社wash-plusが宿泊施設向けに提供するランドリーソリューション「wash+ Comfort」。

「コインランドリーwash+」の運営を通して全国で多くのランドリー運用の実績を持っており、宿泊施設向けランドリー「wash+ Comfort」はその技術を宿泊施設向けに最適化したものです。他のホテルランドリーとは一線を画す特徴がたくさん。特徴を見ていきましょう。

洗剤を使わない洗濯だから幅広い宿泊者に対応可能

wash-plusは、無色・無臭のアルカリイオン電解水「wash+ Water」を使用し、洗剤ではなくイオンの力で洗濯する特許技術を持っています。

洗剤を一切使用せずに高い洗浄・消臭力を実現し、合成化学物質も含まれないため、アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症など肌が弱い方にも安心してご利用いただけます。すすぎで洗剤を洗い流す必要がないため、節水や汚水軽減で環境にやさしいだけでなく、洗濯時間が短くなるため顧客の”時間の有効活用”を叶える、利便性の高いランドリーです。

スマホを活用し旅行者の利便性を向上

タッチパネルを操作することでオンライン決済が可能。キャッシュレス決済に対応しているので、顧客の利便性を高めるとともにホテルスタッフの両替の手間を軽減し、フロント業務の工数軽減にも繋がります。

ディスプレイホーム画面

英語と日本語を併記することで利用者の負担を軽減

選択ディスプレイ

洗濯機利用画面。画面を見ながら操作していくだけなので簡単

乾燥機選択画面

乾燥機選択画面。支払方法はクレジットカードやPayPayなど幅広く対応

多言語表記でインバウンド対策とスタッフの負担軽減を実現

設置されたタッチパネル式タブレットではワンタッチで日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)に表示を切り替えられるため、海外からのお客様にも簡単にお使いいただくことができ、ホテルスタッフの負担軽減につながります。

水資源の保護で持続可能な社会に貢献

洗剤を使わないため、従来の機器と比較して約30%少ない水量での洗濯を実現。水の使用量の削減、クリーンな排水による環境負荷の低減につながり、設置するだけで水資源の保護を実現しSDGsへの貢献度が高まります。今後も時代の変化に合わせて新たな機能を追加していく予定です。

宿泊施設向けランドリー「wash+ Comfort」:https://wash-plus.co.jp/comfort/

シンプルな運用とメンテナンスのしやすさ

ホテル運営において、設備の導入だけでなく、その後の運用やメンテナンスの容易さも極めて重要です。今回の導入事例では、ランドリー設備の設計にあたり、以下の点が特に評価されています。

終了通知がメールで届くので洗濯物の放置がない

利用時に簡単にメール登録することにより自動で「終了メール」が送信される仕組みが整っているため、洗濯や乾燥後すぐに取りにきていただけるため洗濯物の放置に悩まされることがありません。

乾燥機フィルターの取り付け位置の工夫

乾燥機のフィルターが扉に一体化されているため、清掃担当者からも「メンテナンスがとても簡単」との声が上がっており、スタッフの負担軽減にも大きく寄与しています。

遠隔での使用状況の把握

テレビ画面や管理システムを通じて、現在使用中かどうかが一目でわかるため、放置状態やトラブルの発生を未然に防止できる点も安心材料です。

初期不安の払拭

導入当初は「ロック機能がないのでは?」という懸念もありましたが、実際の運用では問題なく機能しており、スタッフも安心して利用できるシステムとなっています。

投資回収と業務効率化を同時に実現するビジネスモデル

ランドリー設備の導入は、初期投資が必要な一方で、効率的な運用と付加価値の向上により、短期間での投資回収が期待できます。

今回の事例では、想定していた「約10回転」の運用による売上推移が見込まれ、クロークルームの業務負担軽減と併せて、全体としての事業計画が大きな成功を収めています。

さらに、利用者からの高評価が口コミで広がることにより、新たな顧客層の獲得にもつながっており、投資対効果の面からも非常に有望なビジネスモデルとして評価されています。

洗濯機器引きの画像

お客様の声と今後の展望

実際に「wash+ Comfort」を導入したホテルでは、日々多くのお客様から「清潔で使いやすい」「操作が簡単で、待ち時間も気にならなかった」といったお声をいただいております。

特に、外国からの宿泊者にとっては、多言語対応やキャッシュレス決済が非常に好評であり、滞在中のストレス軽減に大きく貢献しています。

また、スタッフからも「業務負担が軽くなり、他のサービス向上に注力できるようになった」という前向きな意見が多く寄せられており、今後さらなる導入事例の拡大が期待されています。

今回の導入事例は、単に最新設備を取り入れるというだけではなく、ホテル全体の運営体制やゲストの快適性、そして環境保護という広い視野で考え抜かれた取り組みの成果です。

「wash+ Comfort」は、現場で働くスタッフの業務負担を軽減し、利用者にとってもストレスフリーなランドリー体験を提供するだけでなく、経営面でもプラス効果をもたらす優れたソリューションとなっています。

取材のご協力誠にありがとうございました。

ホテルアクセス情報

 

ホテルグレイスリー 銀座

〒104-0061 東京都中央区銀座7-10-1

URL:https://gracery.com/ginza/

 

株式会社wash-plus(ウォッシュプラス)

住所:千葉県浦安市猫実1-9-5

URL:http://wash-plus.co.jp/

宿泊施設向けランドリー「wash+ Comfort」:https://wash-plus.co.jp/comfort/

文責:大久保

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