介護現場で多くのスタッフの負担になっている「汚物処理」。エレクトロラックス・プロフェッショナルが発売した小型汚物処理機「Obutsu mini」が介護付き有料老人ホームに初めて導入されました。
住友林業の“家造り”の経験とスミリンフィルケアの“介護”の経験を集結させた落ち着いた雰囲気のホーム、グランフォレスト学芸大学。
導入の経緯や介護における「汚物処理」の重労働などをグランフォレスト学芸大学 支配人内川様にお話を伺いました。
目次
- 導入の経緯と介護スタッフからの声
- 汚物処理が介護スタッフの大きな負担になっている原因
- 小型汚物処理機「OBUTSU mini」で介護スタッフの負担を軽減
- 洗濯は付加的業務。省人化し施設サービス向上
- 労働環境の改善による介護スタッフの定着率アップにもつなげられる
導入の経緯を教えてください
施設では家庭用の洗濯機を今まで使用していました。汚物処理となるとそのまま洗濯することはできないため、手洗いをしたり、薬品に1時間は漬込んで消毒しなければなりませんでした。そのあと洗濯、乾燥となるためトータル3時間以上は洗濯全体にかかることになります。それが入居者複数となると大きな業務負担となっていました。
また家庭用洗濯機は故障も多く、部屋に1台しかないため修理がくるまでは使うことができずそれも負担となっていました。
今回導入したのはこれまで負担となっていた作業を一気に効率化できて、洗濯物を入れてきれいになってからあとは乾燥するだけになったため介護スタッフ負担軽減につながりました。
介護スタッフからも業務短縮につながったことで「時間があいて、よりご入居者様に時間が増えました」との声も上がっています。
グランフォレスト学芸大学 支配人 内川様
汚物処理が介護スタッフの大きな負担となっている原因
汚物処理が介護スタッフの負担になっている主な原因は以下の3つです。
- 原因1:重労働による肉体的・精神的な負担
- 原因2:不衛生さからの感染リスク
- 原因3:多くの施設が家庭用洗濯機を使用
介護で大変なことランキング
順位 | 大変なこと | 全体 |
---|---|---|
1位 | 相手のコミュニケーション | 51.7% |
2位 | 排泄の介助 | 46.1% |
3位 | 精神面 | 42.7% |
4位 | 時間面 | 41.4% |
5位 | 食事の介助 | 38.4% |
2021年に医療法人社団風林会リゼクリニックが行ったアンケートによると、介護で大変なこと第2位に「排泄の介助」が入っています。排泄の介助の中には汚物が付着した衣類の洗濯も含まれており、介護者にとって大きな負担となっていることがわかります。
小型汚物処理機「OBUTSU mini」で介護スタッフの負担を軽減
- ポイント1:業務の省人化
- ポイント2:家庭用洗濯機との入れ替えが簡単
- ポイント3:専用洗剤による感染リスクの軽減
ポイント1:業務の省人化
汚物処理システム「OBUTSU mini」は、「洗濯・乾燥にかかる時間」「洗濯の取り換え作業にかかる労力」を削減できるので、業務を省人化できます。
作業時間の短縮によって生まれた時間を、他の業務や入居者のサポートに使えるので、施設のサービス向上にも繋がります。
OBUTSU miniと家庭用洗濯機での作業時間比較
作業時間が従来の汚物処理に比べて約半分に短縮されるので、時間短縮により省人化が可能です。
OBUTSU miniと家庭用洗濯機の耐久性比較
「OBUTSU mini」は家庭用洗濯機に比べて約6倍もの耐久性があるので、故障によって頻繁に洗濯機を入れ替える手間が省ける点もメリットです。
洗濯機の種類 | 家庭用洗濯機 | OBUTSU mini |
---|---|---|
平均利用可能回数 | 2,500回 | 15,000回 |
ポイント2:家庭用洗濯機との入れ替えが簡単
汚物処理システム「OBUTSU mini」は、コンセント・排水・給水を家庭用のままで設置可能です。家庭用洗濯機から業務用洗濯機に交換しようとすると、通常は以下の工事が必要です。
- 業務用コンセントの設置
- 給水・排水設備の設置
「OBUTSU mini」は上記の工事が不要で、もともと使っていた家庭用洗濯機と入れ替えるだけなので、設置が簡単にできます。
OBUTSU miniと家庭用洗濯機を入れ替えるポイント
電源 | 100V:家庭用洗濯機のコンセントをそのまま使用 |
給水 | 家庭用水栓をそのまま使用 |
洗濯パン | 設置場所によってかさ上げして対応可能 |
ポイント3:専用洗剤による感染リスクの軽減
「OBUTSU mini」では専用洗剤を利用することで、感染リスクを軽減できます。
専用洗剤の特徴
- 厚生労働省の「ノロウィルスに関する消毒方法」ガイドラインをクリアしており、介護スタッフへの感染リスクを軽減
- 第三者機関である北里研究所の試験結果から、ウイルス対応洗浄の効果が証明されている
参考:
https://www.mhlw.go.jp/content/000838754.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000500646.pdf
専用洗剤は自動投入されるので、投入量が一定化し常に高い洗浄力を保てます。
洗濯は付加的業務。省人化し施設サービス向上にも
日本では家庭用洗濯機を業務で使っているケースが非常に多いです。ベット数が30床以上あるような介護施設や病院でも家庭用洗濯機が日常的に利用されています。
ただ利用頻度が一般家庭と比べ多いため、頻繁な故障につながることや汚物処理自体に非常に時間と手間がかかることも負担につながっています。
介護士の方の本来のお仕事は洗濯などの業務がメインではありません。いかに入居者の方にどれだけ時間を割けるか、よりよいサービスを提供できるかだと思います。
洗濯のような付加的な業務は機械で自動化することで、省人化につながり時間の確保、入居者様へのサービス向上とよりよいサイクルが作れるものと考えています。
エレクトロラックス・プロフェッショナル・ジャパン 大久保
労働環境の改善による介護スタッフの定着率アップにもつなげられる
業務用洗濯機を導入していることを募集要項に記載すると、介護スタッフの肉体的・精神的軽減に努めている施設だと判断されやすいです。結果として、汚物処理を嫌遠しがちな若手からの応募が増え、採用後の定着率もアップも見込めます。
人材不足が近年深刻な問題となっている介護業界において、忘れられがちですが現場からは大きな負担に感じている「汚物処理」。
この「Obutsu mini」導入で介護士の方の負担軽減により、入居者様も満足度が高まるよう寄与できると感じます。
この度は取材のご協力ありがとうございました。
グランフォレスト学芸大学
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