2005年小泉政権下の日本では、クールビズが打ち出され、サラリーマンの服装は今までのスーツ姿からカジュアルな服装へと変化していきました。それに伴い、ドライクリーニングに出していた洗濯物は家庭で洗われるようになっていきました。また、女性の社会進出が急増したことに伴い、それまで専業主婦だった女性達が家事をする時間が激減していきます。
4人家族で1日4kgの洗濯物を洗うとして、1週間で5回から6回洗濯機を回さなければ洗濯物を処理できません。そして、コインランドリー業界にも変化が訪れます。それまで洗濯機が持てない学生や単身赴任の男性の利用が多かったコインランドリーですが、働く主婦である女性達がまとめて洗濯をするようになったため、メインユーザーが家庭の主婦である女性へと変化していきます。
主婦がコインランドリーを選ぶ理由
平日働いている主婦の多くは、週末にまとめて洗える大容量のコインランドリーをたびたび利用します。
一般家庭用の洗濯乾燥機は、熱源が電気によるもので温度があまり上がらずなかなか乾燥できません。
しかし、コインランドリーで使用している業務用の乾燥機では熱源がガスになるため、洗濯から乾燥まで約1時間で終わります。
洗濯から乾燥までの時短を可能にするコインランドリーは今や、働く主婦にとって必須の存在となっています。
大容量で洗濯できるコインランドリーでは、家庭で洗濯が困難な布団やカーテンなどの大型の洗濯物にも役立ちます。コロナウィルスの流行や花粉の季節、また洗濯物が乾きにくい梅雨の時期には欠かせない存在となっています。
主婦がコインランドリーを選ぶ理由
顧客が女性に変化するに従い、コインランドリーの店舗も女性好みに進化しています。
かつて男性ばかりで不潔で暗いイメージがあったコインランドリーも、スタッフを常駐させ清潔感を保ち、明るくて安全なイメージへと進化しています。
なかにはキッズスペースを確保し、小さな子供を遊ばせながら洗濯できるなどの工夫もされています。
また、洗濯中ショッピングができるようにショッピングセンターに隣接しているなど、その立地にも変化が出てきています。
スマホ決済で簡単決済
テクノロジーの発展により、決済の仕組みが簡単になってきていることも女性にとっては嬉しいことです。
神奈川県藤沢市にある複合型ランドリーサービス「WASH TERRACE湘南台店」では、2020年に国内では初となるスマホ決済システム「スマートセレクタ」を導入しました。
QRコードをスマホで読み取ることで決済ができるため、現金を持たずにコインランドリーを利用することができます。
非接触での支払いで衛生的なことに加えて、決済をするたびにポイントも貯まるため、これからどんどんコインランドリーが使いやすくなっていくことでしょう。
コロナウィルスの感染拡大により外出着を着る機会が減ったため、ドライクリーニング店の売り上げはそれまでの4割減しています。
しかし、人々が今まで以上に抗菌や除菌を意識し始めていることは間違いありません。
今後、さらにコインランドリーが使いやすくなっていけば、世の中の生活スタイルも少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
参考サイト
進化系コインランドリーが増殖中「メインユーザーは主婦」のワケ（日経XTREND）
【国内初】スマホ決済システム「スマートセレクタ」を導入した複合型ランドリーサービス「WASH TERRACE 湘南台店」がオープン
