人工知能がランドリーの利便性をもっと進化させる

1日々、進歩している人工知能(AI)は、近年、ランドリー業界でも取り入れられ始めています。

ランドリーの自動化と人工知能の相性は非常によく、コインランドリー大国である米国でも大きな話題となっています。

1960年以来、機械化された洗濯処理システムを洗濯事業者に提供してきた米国の大手グローバル企業「JENSEN USA」のセールスサポートおよびマーケティングマネージャーDavid Netusil氏は「人工知能とは、視覚認識や意思決定などの典型的な人間の知性のタスクを実行する機能」だと述べています。

また、大手ランドリー企業「Chicago Dryer Company」マーケティングマネージャーCarol Tyler氏は「人工知能は、人間の知性を必要とする物事を自動化し、正確に遂行させるもの」だと定義しています。

さらに、Tyler氏は自動化と人工知能の違いについて「自動化は、自動化された機器を使用する人間の作業の簡略化であり、人工知能は、人間の思考を複製するコンピューターシステムを提供するもの」だと述べます。

人工知能の視覚認識によるランドリーのメリット

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人工知能のランドリーのメリットの1つとして視覚認識について具体的に見ていきます。

人工知能を備えたランドリーは高速高解像度のカメラによる視覚認識によって、洗濯物のどこがどう汚れているのか、破れているのかを自動的に判断します。

システムがデータを分析すると、ミリ秒の速さでどのように処理するかを決定。

その決定と処理方法に関しても、人間の意見、思考などの許容範囲を教えておけば、その場に人間がいなくてもベストな方法で理想の仕上がりへと近づけてくれます。

また、異なるシステムがジッパーとボタンなどの装飾物とポケットに入っている異物を判断するため、ポケットの中にペンやポケットティッシュ、口紅、ガムなどが入っており、洗ってしまって洗濯物全てが汚れたり大切なものが壊れてしまう、というミスも防ぎます。

人工知能への視覚認識の取り込み

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「JENSEN USA」のDavid Netusil氏と2017年より事業提携をしている、デンマークの産業オートメンション企業「Inwatec」マーケティングマネージャーChristina Solbach-Schmidt氏によると、ランドリーの人工知能の視覚認識の訓練には、何百万もの衣類やタオル、リネンなどテキスタイルの画像をスキャンする必要があるのだと言います。

それにより、色、パターン、生地によってそのテキスタイルを検出します。

さらにサイズ、テクスチャ、重量の要素も分析し、最適な温度、洗剤、時間で最適な洗い上がりを実現させるのです。

様々な業界での作業の自動化と共に、人工知能の普及は労働者に対して大きな影響があるのではないかという考えもあります。

しかし、それに対し彼らは、物事の自動化、人工知能化が進むと、肉体労働の必要性がなくなり、その労働者は他の仕事に就くことができると話します。

また、効率的な業務が実現し、最低賃金の引き上げにも繋がるとも述べています。

利用者は、これまでよりもクオリティの高いサービスが受けることができ、社会全体で生活の質が上がるということです。

今後のランドリーとテクノロジーの進歩には目が離せません。

参考サイト
https://www.chidry.com/
Stepping Into The Future-AI in the Laundry
Artificial Intelligence: Future of Laundry Operations?
『IoT』とは何か、今さら聞けない基本中の基本モノのインターネットで何がどう変わるのか

人工知能がランドリーの利便性をもっと進化させる 2023-12-04T00:15:03+00:00 Electrolux Professional