まずは、簡単にそれぞれのメリットとデメリットを整理します
太陽光発電の投資は、発電したエネルギーを電力会社に買い取ってもらうことで成り立ちます。国が決めた買取制度があり、安定して長期間利益を得られるのがメリットです。
太陽光パネルは耐久性が高いため、機械のメンテナンスにそれほど手間がかからないのも魅力です。定期的な点検を業者に依頼する方もいますが、自分で行えば費用もかかりません。
太陽光発電のデメリットは、自然環境に左右されることでしょう。日照時間が短い冬や晴天以外の日は発電できる量が少なくなり、収益も少なくなります。また、台風や大雪など災害が多い地域では、太陽光パネルが頻繁に被害を受けてしまう可能性もあります。
一方で、コインランドリーは天候に左右されることはありません。洗濯需要は年間通して変わらないため、長期的な集客も見込めます。フランチャイズや代理店を利用すれば、自身で土地を所有していなくても出店することが可能です。
太陽光発電と違って顧客対応があるのは、人によってデメリットに感じるでしょう。店舗の清掃や機械のメンテナンス、洗剤の用意など、細かい作業も必須となります。また、確実な収益が見込めるわけでもありません。出店する場所によっては利用者が少なく、赤字になってしまうでしょう。店を出す前にしっかりと市場調査し、集客できそうな場所にオープンするのが大切です。
太陽光発電は優遇措置が減少する傾向に
数年前までは太陽光発電の投資が人気でしたが、現在はさまざまな理由から件数が低下しているようです。
太陽光発電や風力発電などの「再生可能エネルギー」には、「FIT(再生可能エネルギーの固定買取価格制度)」があります。再生可能エネルギーによって発電したエネルギーを、一定価格で電力会社が買い取る制度です。太陽光発電投資はFITによって利益を出してきましたが、買取価格が徐々に低下してきました。買取金額は太陽光発電をはじめた年によって異なります。一度決まった買取金額は基本的に変わりません。これから太陽光発電投資をはじめる方は、以前から投資していた方ほどの利益が見込めないことになります。
しかしながら、買取価格が下がった現在でも、10kW未満の家庭用太陽光発電ではなく、10kW以上の事業用太陽光発電であれば利益を出せる可能性があります。家庭用の太陽光発電では、自宅で使ったあとの余剰分の電力しか販売できませんが、事業用であれば、余剰分のみを販売するか、発電したものをすべて販売するかを選択することができます。10kW以上の電気を生み出す設備購入となるとまとまった金額が必要となるため、初期投資額をある程度確保できる方にオススメといえます。
出店数が伸び続けるコインランドリー
生活スタイルの変化からコインランドリー利用者が増加し続けていることを受け、コインランドリー経営の人気も高まっています。
一昔前は、コインランドリーは自宅に洗濯機のない単身者が使うイメージがありましたが、最近では、主婦層や女性の利用が多くなっています。共働き世帯は仕事のある日に洗濯機が回せず、平日にたまった洗濯物を休日にまとめて洗濯したいというニーズも高まり、その際、家庭用よりも容量の大きいコインランドリーの洗濯機を利用する方が増加したようです。
都心部では、さらにライフスタイルの多様化によりコインランドリーへのニーズは高まる一方ですが、郊外に比べて普段から車を利用する習慣がないため、郊外よりもさらに各住居に近い店舗が、数多く求められています。
タワーマンション居住者からの需要も期待できます。タワーマンションでは規約により、ベランダに洗濯物を干せない家庭が多いためです。外観上の問題のほか、風が強く吹くため危険という理由もあるようです。そのため、タワーマンション住まいの方は洗濯も乾燥もできるコインランドリーが人気となっています。
最近では、花粉症やPM2.5対策で、外に洗濯物を干したくない方のコインランドリー利用が増えているほか、梅雨のシーズンに乾きにくい洗濯物の乾燥に利用するなど、さまざまな季節要因の洗濯ストレスをコインランドリーで解決することが一般的になりつつあり、利用者が増加傾向にあります。
コインランドリーは、事前に商圏調査などを確実に行って出店計画を立てることが重要ですが、長期間で堅実に投資していきたい方にはオススメです。
まとめ
どちらの投資方法にもメリットとデメリットがあり、初期に必要とされる投資額などにも違いがあります。太陽光発電は人気の投資でしたが、電気の買取金額低下もあって投資をはじめる方が減っています。これから太陽光発電投資に参入して高い利益を生み出したいなら、事業用設備の導入を検討してみましょう。
最近はコインランドリー投資の人気が高まっていますが、それだけ競合する可能性が高いとも言えるため、新規顧客やリピーターを獲得して利益を確保するためには、他社との差別化が重要だと考えられます。