コインランドリー節税が 2023年4月1日以降も可能な条件とは?税制改正の内容を詳しく解説

政府が公表した「2023年度税制改正大綱」により、2023年4月から即時償却できるというコインランドリー節税が経営を内製化している場合のみに限定される形となりました。これによるコインランドリー節税への影響や「2023年度税制改正大綱」の内容を詳しくご紹介します。

本記事を読むと、どのような条件だとコインランドリーで節税ができるのかわかるため、開業に伴うリスクを減らすことができます。高い投資だからこそ慎重に行動したい方は、ぜひ最後までお読みください。

コインランドリー経営の節税効果

 

コインランドリー経営には節税効果があります。コインランドリーの設備・機材を経費として一括で落とせるのが特徴です。税金として支払う分を投資に回せるため、節税効果の高いビジネスモデルといえるでしょう。 

たとえば、課税所得が1,000万円の年に、コインランドリーの設備・機材に1,000万円以上の投資をすると、経費が差し引かれて赤字に転じるため、法人税(所得税)の節税につながります。 

また、コインランドリー経営では利用できる税制の種類が多いのも魅力的なポイントです。投資と節税の両方の側面をもっており、非常に節税効果の高いビジネスとして注目を集めています。 

コインランドリー経営の節税で利用できる税制とは?

 

コインランドリー経営の節税で利用できる税制を3つ紹介します。

  • 中小企業経営強化税制:取得時に法人税の税額控除か即時償却を選べ、法人税が安くなります。
  • 小規模宅地例の特例:償却資産税の特例…取得から3年間償却資産税を0にできる 数十万円の節税が可能です。
  • 中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置:小規模宅地の特例…土地の評価額を最大8割減らすことができます。

「コインランドリー 節税」で詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

中小企業経営強化税制がコインランドリー節税で人気の理由は? 

 

この中でコインランドリーでは中小企業経営強化税制がもっとも節税目的で利用されています。その理由は以下です。

即時償却が行える

コインランドリーの開業では、中小企業経営強化税制を活用して、設備・機材の即時償却が行えます。即時償却を行うと、設備・機材に対する経費をその年に落とすことが可能です。別事業の利益により税金の支払いが発生しても、コインランドリーに投資を行い、赤字に転じさせることで節税ができます。 

一般的に設備・機材に対する税金の計算には「減価償却」が適応され、一括では落とせません。設備・機材の耐用年数に応じて、毎年分割しながら経費にする必要があります。しかし、コインランドリーの開業では中小企業経営強化税制により高額な業務用の洗濯機や乾燥機などを含め、内装にかかる設備費用などのほとんどを即時償却ができるので、大きな利益が発生しても経費で相殺できます。法人税の納税額を少なくできるでしょう。 

コインランドリー節税の見直しの流れ

 

「2023年度税制改正大綱」の内容について詳しく解説

2023年4月3日に「令和5年度税制改正」が公表されました。この税制改正ではコインランドリー事業者も多く利用している「中小企業経営強化税制」と「中小企業投資促進税制」の2年間延長が決定されましたが、その概要にコインランドリー業に係る注記が追加されています。

内容は以下の通りです。

「中小企業経営強化税制」では、「コインランドリー業や暗号資産マイニング業(主要な事業者であるものを除く。)の用に供する資産でその管理のおおむね全部をほかの者に委託するものを除きます。」

「中小企業投資促進税制」では、「コインランドリー業(主要な事業者であるものを除く。)の用に供する資産でその管理のおおむね全部を他の者に委託するものは対象外」

参考:中小企業庁|中小企業等経営強化法に基づく支援措置活用の手引き

追加記載されたQ&Aも確認しました。以下抜粋です。

中小企業経営強化税制Q&A(抜粋)

 

Q.コインランドリー業及び暗号資産マイニング業においてどのような設備が税制の対象となりますか?

A.主要な事業としてコインランドリー業や暗号資産マイニング業を行う場合のこれらの事業に供する設備は対象となります。また、主要な事業に該当しない場合でも「管理のおおむね全部を他の者に委託するもの」に該当しない場合は対象となります。

Q.「主要な事業」にはどのようなものが該当しますか?

A.継続的に自社の経営資源を活用し、現在行っている事業又は今後行う予定の事業や、これらの事業に付随して行う事業が該当します。例えば、自社の役員や従業員の多くが携わっている事業や、既存事業に加えて新規事業として自社の土地や建物を活用して行う事業、ある主要な事業を行う事業者がその利用者に向けたサービス提供のために行う事業などが該当します。なお、主要な事業は、一事業者に一つの事業に限られるものではなく、複数の事業が該当することもあります。

※「経営資源」とは、事業の用に供される不動産、事業に関する従業者の有する技能又は知識(租税に関するものを除く)その他これらに準ずるものをいいます。

Q.「その管理のおおむね全部を他の者に委託するもの」にはどのようなものが該当しますか?

A.事業の全体管理を含め、その事業の実施のための業務の全部を他の者に委託するものについては該当します。事業の全体管理や事業に係る業務の全部又は一部を事業主、役員又は従業員が実施している場合には該当しないと考えられますが、個別の管理の状況によっては該当する場合もあります。

参考情報:
中小企業経営強化税制 Q&A集(ABCD類型共通)

文章が直接的ではないため一読するだけではなかなか理解が難しく、その記載文言のわかりにくさから、税理士や会計士、銀行でも「コインランドリー業が税制特例措置から外された」との解釈が多く聞かれます。

しかしQ&Aまでしっかり読み込むと条件によってコインランドリー業においても2025年3月31日までは節税の対象となることがわかります。次に対象になる場合と対象外になる場合を解説します。 

2023年4月1日以降もコインランドリー節税対象になる条件とは?

 

対象になる場合

自分でコインランドリーを運営するオーナーは従来通り節税対象となります。
(既存、新規を問わず、コインランドリー用の土地建物(賃貸含む)、専用の機器、運営の知識を持った従業員を使い、利用者に向けたサービスを提供する事業)

また店舗の運営や管理を少しでも事業者が行っていれば対象になります。
管理とは集金業務、店舗清掃、利用者への操作説明、集客のためのチラシのポスティングなどが該当します。)

 

対象外になる場合

・コインランドリーのフランチャイズから提供されるパッケージ商品などで運営をすべて管理会社に任せる場合は2023年4月1日以降、税制優遇の対象外となります。背景は節税や法人税の軽減のみを目的としたコインランドリーの節税スキームを除外したいという方針が考えられます。

2025年4月1日以降は税制優遇が廃止となる可能性もあり。

 

中小企業経営強化税制の即時償却は「時限立法」という期間限定の法律です。そのため、2025年4月1日以降は廃止となる可能性もあり、その場合は本来の減価償却の計算方法が適用になりあす。

また、賃貸住宅からコインランドリーにコンバージョンした場合、小規模宅地の特例の減額割合が賃貸住宅よりも高くなるため、相続税をさらに安く抑えることができるなどのメリットもあります。コインランドリーの開業は物件取得から3か月程度と言われており、比較的短期間で出店は可能です。ただ近年は建築資材の納期遅れなどから工期が長引くことも増えているため、開業を考えるなら早い方がおすすめです。

詳しくは中小企業庁のホームページをご覧ください。

中小企業庁 中小企業等経営強化法による支援ホームページ<中小企業経営強化税制について>
中小企業税制サポートセンター
電話:03-6281-9821(9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 17:00)<経営力向上計画について>

経営力向上計画相談窓口
中小企業庁 事業環境部 企画課
電話:03-3501-1957(9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 17:00)

コインランドリー経営での節税についてはエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください。

 

コインランドリー節税では「中小企業経営強化税制」と「小規模宅地等の特例」「中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置」を活用できます。これらの制度を利用すると、法人税(所得税)や相続税を節税できます。インランドリー経営への参入を節税によりリスクを下げたい方や節税のためにコインランドリー経営を検討している人は、ぜひエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください。 

エレクトロラックス・プロフェッショナルは、コインランドリー経営を始める人に向けて、無料のセミナーを開催しております。事業アイデアの提供や物件の選定、フランチャイズに頼らない売上の上げ方などの悩みに直接回答いたします。コインランドリー経営を検討されている人は、以下からお気軽にお申し込みください。

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