100坪の土地に建てられる家の間取りや広さは?購入するデメリットも紹介

「100坪の土地の広さってどのくらいなの?」

「100坪の土地はいくらなのかな?」

と疑問があるのではないでしょうか?

100坪の土地の広さは約330.57㎡(約204.06畳)で、家を建てたり、ビジネスを行ったりするには十分です。

しかし、その広さがイメージしにくく、具体的にどのように土地を活用できるのかわからない方もいるでしょう。

そこで本記事では、100坪の土地のメリット・デメリットや家の間取り、活用方法の事例などを紹介します。

本記事を読むと、100坪の土地の活用方法をイメージでき、自分に合った使い方を見つけられます。

100坪の土地をすでに所有している、またはこれから購入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

100坪の土地の広さのイメージ

100坪の土地の広さは、バレーコート約2面分、または6レーンの25mプール約1面分です。100坪を「平米」と「畳」に換算すると、その広さは以下のようになります。

  • 約330.57㎡(1坪 = 約3.3㎡)
  • 約204.6畳(1坪 = 約2.04畳)

また、100坪の土地は一般的な住宅を建てるには広いといえます。「住宅金融支援機構」の調査によると、全国の住宅面積の平均は注文住宅が約37.21坪(122.8㎡)、中古戸建が約34.61坪(114.2㎡)です。

住宅面積とは、建物の各階の住居として使用できる面積の合計です。つまり、100坪の土地には、平均的な大きさの住宅を2つ以上建てられることになります。

参考:住宅金融支援機構|フラット35利用者調査:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

100坪の土地の相場価格と税金

100坪の土地を購入しようと考えている方は、相場価格と税金を把握することが大切です。

そこでここでは、以下について解説します。

  • 100坪の土地の相場価格
  • 100坪の土地にかかる税金

本章を読むと、100坪の土地を購入するのにかかる金額や、維持し続けるのに必要な資金をおおまかに把握できます。

それぞれ順番に見ていきましょう。

100坪の土地の相場価格

100坪の土地の相場価格は立地によって異なるため、一概にはいえません。

たとえば、千代田区の住宅地の場合、1㎡あたりの公示価格は296万8,600円です。これを1坪(約3.3㎡)単位で計算すると、価格は979万6,380円になります。100坪に換算すると9億7,963万8,000円になります。

一方で新宿区の住宅地の場合、1㎡あたりの公示価格は90万6,100円です。これを1坪あたりに換算すると、価格は299万130円となります。100坪に換算すると2億9,901万3,000円です。

上記のように東京都内においても場所によって、100坪あたりの土地価格は大きく変わります。

参考:令和6年 地価公示価格(東京都分)の概要

100坪の土地にかかる税金

土地にかかる税金には、固定資産税と都市計画税があります。

固定資産税とは、土地や家屋などの償却資産の所有者に対して課される地方税です。都市計画税は、市街化区域に不動産を所有している方に課される税金です。

それぞれ以下のように計算します。

  • 固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4%
  • 都市計画税 = 固定資産税評価額 × 0.3%

たとえば、100坪の土地の固定資産税評価額が1,000万円ならば、計算式は以下のようになります。

  • 1,000万円 × 1.4% = 14万円(固定資産税)
  • 1,000万円 × 0.3% = 3万円(都市計画税)

つまり、固定資産税評価額が1,000万円の土地の所有者は、年間17万円の税金がかかります。

節税方法について知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

関連記事:土地の税金対策で固定資産税や相続税を節税する方法とは?おすすめのビジネスも紹介

参考:
総務省|固定資産税
総務省|都市計画税

100坪の土地を購入するメリット・デメリット

100坪の土地を購入するメリット・デメリットを把握して、失敗しないようにしましょう。

メリット・デメリットは以下の通りです。

メリット ・土地が広いため活用方法や家の制限が少ない
・庭や駐車場を確保しやすい
・プライバシーが守られやすい
デメリット ・土地が広いため立地によっては価格が高い
・固定資産税が高くなりやすい

それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

100坪の土地を購入するメリットには、以下が挙げられます。

  • 土地が広いため活用方法や家の制限が少ない
  • 庭や駐車場を確保しやすい
  • プライバシーが守られやすい

100坪の土地を所有すると、平均的な注文住宅と比べて、2倍以上も広い豪邸を建てることが可能です。

十分な広さの家を建てても、庭や駐車場などのスペースを確保できます。さらに、土地が広いと隣家との間隔が空きやすいため、近隣住民の騒音が聞こえにくくなるでしょう。

デメリット

100坪の土地を購入するデメリットは主に以下の通りです。

  • 土地が広いため立地によっては価格が高い
  • 固定資産税が高くなりやすい

土地の価格は、形や立地、広さ、景気状況などさまざまな要因で決められます。しかし、同じ立地に「30坪の土地」と「100坪の土地」がある場合は、「100坪の土地」のほうが価格は高いでしょう。

また、土地の資産価値が高いと、固定資産税も高くなる傾向にあります。固定資産税は、土地の評価額に1.4%をかけた金額です。土地の評価額は土地価格の7割ほどとされています。上記のことから、100坪の土地は金銭的な負担が大きくなるでしょう。

100坪の土地に家を建てるときの基礎知識

100坪の土地に家を建てることを考えている方は、以下のような基礎知識を知っておきましょう。

  • 建ぺい率:敷地面積に対する建築面積の割合
  • 容積率:敷地面積に対する延床面積の割合
  • 用途地域:建設できる建物に制限をかけるルール

これらを把握しないと「100坪の土地を購入したのに理想の家を建てられない」というトラブルが起きる恐れがあります。

基礎知識があまりないと感じている方は、ぜひご覧ください。

建ぺい率

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合です。その計算方法は「建ぺい率 = 建築面積(㎡) ÷ 敷地面積(㎡) × 100」です。

たとえば、約100坪(330.57㎡)の敷地面積に対して、建築面積が約50坪(165.28㎡)の場合、建ぺい率は約50%になります。

165.28㎡ ÷ 330.57㎡ × 100 = 49.99…(約50%)

建ぺい率の上限は、立地によって30〜80%ほどに制限されています。

後述する「第一種低層住居専用地域」では、建ぺい率の上限は30〜60%ですが「商業地域」では80%です。

出典:国土交通省|人口の推移と将来推計(年齢層別)P.58

建ぺい率が決められている理由には、家同士の間隔を空けて火災の延焼を防止し、風通しや日当たりを確保することなどが挙げられます。

建ぺい率は、建築する建物がある市区町村役場の都市計画課に問い合わせて調べることが可能です。また、近年では建ぺい率を確認できる「都市計画図」を、Webサイトで閲覧できるようにしている自治体も増加しています。

容積率

容積率とは、敷地面積に対する延床面積(建物の各階の床面積を合計したもの)の割合です。たとえば、1階が約15.12坪(50㎡)、2階が約7.56坪(25㎡)だとすると、延床面積は約22.68坪(75㎡)になります。

その計算方式は以下の通りです。

容積率 = 延床面積(㎡)÷ 敷地面積(㎡)× 100

約100坪(330.57㎡)の敷地面積に対して、延床面積が約60坪(198.34㎡)の場合、容積率は60%です。

198.34㎡ ÷ 330.57㎡ × 100 = 59.99…(約60%)

容積率の上限は50〜1,300%まであります。後述する「第一種低層住居専用地域」では、容積率の上限は50〜200%ですが「商業地域」では200〜1,300%です。

出典:国土交通省|人口の推移と将来推計(年齢層別)P.55

なお、容積率は市役所のホームページや、都市計画に関する部署の窓口などで確認できます。

参考:国土交通省|容積率規制等について P.2

用途地域

用途地域とは、地域によって建てられる建物に制限をかけるルールのことです。物件を建てるときは、用途地域にもとづいて設計しなければなりません。

用途地域には住宅系7つ、商業系2つ、工業系3つの種類があります。

住宅系の用途地域は以下の7つです。

用途地域の種類 建設可能な建物
第一種低層住居専用地域 低層住宅のための地域。
高さが10〜12mまでの一戸建てや低層マンション、床面積が約15.12坪(50㎡)以下の店舗、小中学校など
第二種低層住居専用地域 主に低層住宅のための地域。
高さが10〜12mまでの一戸建てや低層マンション、床面積が約45.37坪(150㎡)以下の店舗、小中学校など
第一種中高層住居専用地域 中高層住宅のための地域。
高さ制限なしの一戸建てやマンション、2階建以内で床面積が約151.25坪(500㎡)までの店舗、教育施設、病院、図書館、神社など
第二種中高層住居専用地域 主に中高層住宅のための地域。
一戸建てやマンション、床面積が約453.75坪(1,500㎡)までの店舗や事務所、教育施設、病院、図書館、神社など
第一種住居地域 住宅環境を守るための地域。
一戸建てやマンション、床面積が約907.5坪(3,000㎡)までの店舗や事務所、教育施設、病院、図書館、神社、ホテルなど
第二種住居地域 主に住宅環境を守るための地域。
一戸建てやマンション、床面積が約3,025坪(10,000㎡)までの店舗や事務所、教育施設、病院、図書館、神社、ホテル、カラオケボックス、ボーリング場など
準住居地域 道路の沿道で自動車関連施設と住宅の環境を守るための地域。
一戸建てやマンション、床面積が約3,025坪(10,000㎡)までの店舗や事務所、教育施設、病院、図書館、神社、ホテル、カラオケボックス、ボーリング場、車庫や倉庫、床面積150㎡以下の自動車修理工場、客席部分200㎡未満の劇場や映画館など

参考:内閣府ホームページ|用途地域における建築物制限の緩和について P.1

100坪の土地に建てられる家の間取り・広さの例

100坪の土地に建てられる家の間取りや広さがわかると、どのような家を建てればよいのかイメージしやすくなるでしょう。

ここでは、以下の3種類の物件の間取りや広さについて紹介します。

  • 一戸建て住宅(3階建て)
  • 一戸建て住宅(2階建て)
  • 平家住宅

それぞれ順番に見ていきましょう。

一戸建て住宅(3階建て)

100坪の土地に3階建て一戸建て住宅を建てた場合、間取りは7LDKほどです。9つの居室にサービスルーム、リビング、ダイニング、キッチンがあります。

この一戸建ては建ぺい率が60%のケースで、建築面積を59.89坪(約198㎡)と想定しています。

つまり、一戸建て住宅を真上から見たときの大きさ(59.89坪)は、おおむねテニスコート1面分の広さです。2〜3階部分も同じ広さ(59.89坪(約198㎡) × 2 = 119.78坪(約396㎡))があるとして、その間取りは7LDKほどになるでしょう。

1階 玄関・キッチン・リビングダイニング・トイレ・浴室・洋室×1・客室×1
2階 洋室×3・トイレ・バルコニー
3階 洋室×2・バルコニー

一戸建て住宅(2階建て)

100坪の土地に2階建て一戸建て住宅を建てた場合で、建ぺい率を60%とすると、間取りは6LDKほどになります。

このケースでも、建築面積は59.89坪(約198㎡)です。3階建ての一戸建て住宅のケースと同様に、真上から見たときの広さはテニスコート約1面分ほどになります。

2階部分にも59.89坪(約198㎡)ほどの広さがあるとすると、1〜2階を合わせて間取りが6LDKになるでしょう。

1階 玄関・キッチン・リビングダイニング・トイレ・浴室・洋室×2・客室×1
2階 洋室×3・トイレ・バルコニー

平屋住宅

平屋住宅の場合も、建ぺい率を60%としたとき、物件を真上から見たときの面積は59.89坪(約198㎡)になります。

198㎡あれば、縦に約10m・横に約20mの大きな建築面積を確保できます。平家住宅の間取りは4LDKほどです。

4つの居室やひとつのリビング・ダイニング・キッチン、トイレ、浴室などを設置できます。

100坪の土地であれば、大家族でない限り、平屋でも問題ない広さを確保できるでしょう。

100坪の土地の活用方法はさまざま!

100坪の土地にマイホームを建てようと考えている方も、将来的な引っ越しや相続などを考慮して、別の活用方法を知っておくことが大切です。

ここでは、以下3つの土地の活用方法を紹介します。

  • コインランドリー経営
  • 賃貸住宅経営
  • 駐車場経営

100坪の土地があれば、どのくらいの売上が見込めるのかわかります。ビジネスを検討している方は、ぜひお読みください。

コインランドリー経営

コインランドリー経営は、収益の安定性を求める方におすすめです。人間の生活に洗濯は欠かせず、景気に左右されにくいためです。また、相続税の節税にもつながります。更地にコインランドリーの店舗を建てると、約121坪(400㎡)までの土地の相続税評価額を最大80%軽減させることが可能です。

100坪の土地でコインランドリー経営を行う場合、駐車場を確保するため、店舗の坪数は50坪ほどがよいでしょう。50坪のコインランドリー経営の年間売上は、535万円ほどになります。

50坪の店舗には、以下のような内訳で機械が設置できるでしょう。

  • 洗濯機:5台
  • 洗濯乾燥機:3台
  • 大型乾燥機:4台
  • 2段式乾燥機:4台

たとえば、洗濯機と乾燥機の利用料が1,000円で、1日にそれぞれ3回転、そして稼働率が30%だとしましょう。

この場合、月売上の計算式は「(1,000円 × 16台 × 30% × 3回転 ) × 31日 = 446,400円」になります。年売上に換算すると「 446,400円 × 12ヶ月 = 5,356,800円」です。

初期費用には、コインランドリー機器一式で2,200万円、工事で800万円ほどかかるでしょう。

メリット ・収益が安定しやすい
・節税効果が高い
デメリット ・初期費用が高くなりやすい
・継続的な集客が必要になりやすい

参考記事:国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

関連記事:
コインランドリーの経営は儲からない?失敗事例と売上を上げる対策を紹介
コインランドリー経営の初期費用はいくら?開業の流れとお客様事例を紹介

賃貸住宅経営

賃貸住宅経営は、安定性よりも収益性の高さを重視する方に向いています。1戸あたり数万〜十数万円の家賃収入を得られるためです。また、更地に賃貸住宅を建てると、約60.5坪(200㎡)を限度に土地の相続税評価額を50%軽減させられます。

100坪の土地で賃貸経営を行う場合、木造2階建てのアパートに1Kを14部屋ほど設置できます。1部屋あたりの家賃が6万円で満室だとすると、年間売上は最大1,008万円(月84万円)になるでしょう。また、初期費用は木造だと坪単価がおおむね70万円なので、7,000万円ほどになります。

メリット ・他業種に比べて収益性が高い
・節税しやすい
デメリット ・初期費用が高い
・部屋が満室になりにくい

参考記事:国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

関連記事:土地活用としてアパート経営はあり?コインランドリー経営もおすすめ

駐車場経営

駐車場経営は、初期費用を抑えて、リスクが少なく土地活用したい方におすすめです。駐車場経営は店舗を建てる必要がないため、他業種に比べて初期費用がかかりません。また、他業種に転用しやすいため、失敗してもやり直しがきくでしょう。

1台あたり約5坪のスペースが必要なので、100坪の土地があると、最大20台ほどの車を停められます。そのため、以下のように収益を計算できます。

たとえば、西東京ならば月極駐車場の平均賃料はおおむね16,000円です。稼働率が80%だとしても月25.8万円ほど、年間309万6,000円ほどの収益を得られます。

また、初期費用は100坪だと約349万円ほどで済みます。

【内訳の事例】

  • アスファルト塗装に約165万円(5,000円 × 約330㎡)
  • 車止め:約24万円(6,000円 × 40台)
  • 精算機:50万円
  • ライン引き:10万円
  • 看板・照明:約100万円
メリット ・初期費用が安い
・他業種への転用がしやすい
デメリット ・収益性は低い
・節税効果がない

関連記事:土地活用で駐車場経営は儲からない?基礎知識や失敗しないためのコツを解説

まとめ

本記事では、100坪の土地を購入するメリット・デメリットや活用方法などをまとめました。100坪の土地の広さのイメージは、バレーコート約2面分、6レーンの25mプール約1面です。一般的な注文住宅を建てるには十分な広さがあるでしょう。

また、100坪の土地があれば、さまざまな土地活用ビジネスを行うことも可能です。たとえば、コインランドリー経営の場合は、駐車場付きの50坪の店舗を設置できます。コインランドリー経営は景気に左右されにくいため、初心者にも始めやすいビジネスといえます。

しかし、コインランドリー経営を始めるための知識がなく、何から始めればよいかわからない方もいるでしょう。そのような方は、ぜひエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください。

エレクトロラックス・プロフェッショナルでは、コインランドリー経営がはじめての方のために、無料のセミナーを実施しております。ぜひお気軽に覗いてみてください。

100坪の土地に建てられる家の間取りや広さは?購入するデメリットも紹介 2024-06-26T03:12:59+00:00 Electrolux Professional