コインランドリー節税のカラクリとは?活用できる税制制度と成功事例を紹介

「コインランドリー経営で何を節税できるのかな」と考える人もいるのではないでしょうか?

コインランドリーを経営すると、相続税や法人税などを節税できます。他事業で利益を得ている投資家は、コインランドリーに投資をすると、納税額を減らせます。

しかし、節税の仕組みを理解しないと、開業しても節税できない可能性があるでしょう。

そこで本章では、コインランドリー節税のカラクリや種類、おすすめする理由などを解説します。

本記事を読むと、コインランドリー節税の仕組みを理解できるため、節税目的の投資で失敗しにくくなります。経費を使いたいと考えている人は、ぜひ最後までお読みください。

コインランドリー経営の節税効果が高いカラクリ

コインランドリー経営には節税効果があります。コインランドリーの設備・機材を経費として一括で落とせるのが特徴です。税金として支払う分を投資に回せるため、節税効果の高いビジネスモデルといえるでしょう。

たとえば、課税所得が1,000万円の年に、コインランドリーの設備・機材に1,000万円以上の投資をすると、経費が差し引かれて赤字に転じるため、法人税(所得税)の節税につながります。

また、コインランドリー経営では利用できる税制の種類も多いのも魅力的なポイントです。投資と節税の両方の側面をもっており、非常に節税効果の高いビジネスとして注目を集めています。

コインランドリー経営の節税で利用できる税制

コインランドリー経営の節税で利用できる税制を3つ紹介します。

  • 中小企業経営強化税制
  • 小規模宅地等の特例
  • 中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置

それぞれの税制を正しく理解して、コインランドリー節税を行いましょう。

中小企業経営強化税制

中小企業経営強化税制とは、法人税(所得税)に対する優遇制度です。

中小企業者が新規取得した機材や設備を即時償却、または法人税(所得税)の取得価額の10%(資本金3000万円超、1億円以下の法人は7%)の税額控除を適用できる制度です。

コインランドリー事業で同制度を適用対象にする場合、「主要な事業」として行う必要があります。「主要な事業」とは、自社の経営資源を活用している事業や、それに付随して行う事業などを指します。

コインランドリーの管理のおおむね全部を他の者に委託する場合、同制度の適応を受けられません。

参考:中小企業庁|中小企業等経営強化法に基づく支援措置活用の手引き

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例とは、相続税に対する優遇制度です。更地にコインランドリーの店舗を建設し、貸付事業以外の事業用の宅地にすると、400㎡までの土地の評価額を最大80%減税させます。

たとえば、相続税評価額5,000万円の更地にコインランドリーの店舗を建設すると、評価額が1,000万円になります。

ただし、借地に店舗を構える場合は、同制度を活用できません。自己所有の土地にコインランドリーを開業する場合のみ、同制度を利用してください。

中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置

中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置とは、市の認定を受けた中小事業者の設備投資に対して、固定資産税を免除する制度です。

同制度を利用すると、3年間のみ固定資産税(償却資産)の課税標準額が2分の1に軽減されます。

ただし、従業員の賃上げを表明している場合は、4〜5年間、課税標準額が3分の1に軽減されます。

開業時には、役所のホームページを確認して、制度に申し込みをしましょう。

節税としてコインランドリー経営をおすすめする理由3つ

コインランドリー経営による節税をおすすめする理由を、以下の3つ解説します。

  1. 即時償却が行える
  2. 不動産投資に比べて節税効果が高い
  3. 無人経営のため手間をかけずに投資できる

それぞれ順番に見ていきましょう。

1. 即時償却が行える

コインランドリーの開業では、中小企業経営強化税制を活用して、設備・機材の即時償却が行えます。即時償却を行うと、設備・機材に対する経費をその年に落とすことが可能です。

別事業の利益により税金の支払いが発生しても、コインランドリーに投資を行い、赤字に転じさせることで節税ができます。

一般的に設備・機材に対する税金の計算には「減価償却」が適応され、一括では落とせません。

設備・機材の耐用年数に応じて、毎年分割しながら経費にする必要があります。

しかし、コインランドリーの開業では中小企業経営強化税制により即時償却ができるので、大きな利益が発生しても経費で相殺できます。法人税の納税額を少なくできるでしょう。

2. 不動産投資に比べて節税効果が高い

コインランドリー経営はアパート経営に比べて、相続税の節税効果が高いです。国税庁の「小規模宅地等の特例」によると、更地を貸付事業以外の事業用の宅地にするのか、貸付事業用の宅地にするのかで、以下のように減税率や限度面積が異なります。

宅地等の利用区分 限度面積 減額される割合
貸付事業以外の事業用の宅地(コインランドリー) 400㎡ 80%
貸付事業用の宅地(アパート) 200㎡ 50%

アパートは「貸付事業用の宅地」に区分され、コインランドリーに比べて相続税の減税率と限度面積が小さいです。そのため、土地活用をして節税をするならば、コインランドリー経営がおすすめです。

3. 無人経営のため手間をかけずに投資できる

コインランドリー経営は、新規事業や副業として行うのも最適です。無人経営で人件費がほとんどかからないことに加え、節税効果が高いためです。納税額が大きくなっても、新規事業としてコインランドリー経営を始めると、設備・機材の経費を一括で落とせるため節税につながります。

また、人件費をかけずに経営ができるため、手間をかけずに売上を上げられます。節税目的で新規事業や副業を検討している人は、ぜひコインランドリー経営を候補のひとつにしてみてください。

ただし、副業の場合は、自社の経営資源を活用して店舗や業務の管理を行い、税制上の「主要な事業」とする必要があります。

コインランドリー投資・節税の失敗と対策

コインランドリー投資による節税の失敗と対策を3つ紹介します。

  • 初期費用が高い
  • 税制改正により一部節税制度が使えない
  • 売上が上がらず投資対効果が薄い

失敗する原因が分かっていると、事前に対策ができます。コインランドリー節税を成功させるためにも、チェックしましょう。

初期費用が高い

コインランドリー経営の初期費用は、小型店で2,000〜2,500万円です。安価な投資ではないため、誰でも参入できる訳ではありません。内訳は以下の通りです。

開業に必要な設備・投資 内訳 費用
コインランドリー機器一式 ・洗濯機1台

・洗濯乾燥機2台

・大型乾燥機2台

・2段式乾燥機3台

・スニーカーランドリー

・管理システム等

1,300万円~
工事費など ・内外装工事

・看板取りつけ

・賃貸契約の保証金等

700万円~

節税目的でコインランドリー経営を始めるならば、2,000〜2,500万円を支払えるだけの自己資金が必要です。ただし、補助金制度を利用したり、洗濯機器のリース契約をしたりすると、初期費用を安く抑えられます。

税制改正により一部節税制度が使えない

コインランドリー節税の制度は、年度によって使えない可能性があります。たとえば、2023年には「中小企業経営強化税制」の税制改正が行われ、コインランドリー事業の即時償却できる条件が厳しくなりました。

改正以前はコインランドリー経営が、主要事業でなくても適応の対象でした。本改正によりコインランドリー経営を「主要な事業」としている場合や、管理のおおむね全部を他の者に委託していない場合にのみ、即時償却が可能となります。

税制改正により節税ができない事態を防ぐために、今後も国税庁の発表を確認することが大切です。

売上が上がらず投資対効果が薄い

節税のためにコインランドリーを開業しても、売上が伸びなければ投資対効果が薄いです。コインランドリー投資により1年目は節税できても、2年目以降に売上が上がらなければ、会社の負担になるでしょう。

節税で満足せずに、集客をして売上を伸ばし続けることが大切です。

チラシ配布やSNSの投稿により、利用者を増やしてください。チラシに割引クーポンを付けたり、SNSでイベントを告知したりすると、新規顧客の獲得につながるでしょう。

売上が上がると投資金額を早く回収することが可能です。

コインランドリー投資の節税方法の比較

投資的節税とは、当期の利益を圧縮しつつ、将来にわたってリターンを得ていく方法です。代表例としては、オペレーティングリースや米国不動産、太陽光、コインランドリー、LEDなどがあります。

それぞれの投資方法の比較については以下の図表にてまとめています。

コインランドリー投資は、不動産やソーラーパネルなどの投資に比べて想定利回りが高いです。

そのため、元金回収が早く、返済終了後は安定して設けられるでしょう。

コインランドリー経営の成功事例

コインランドリー経営で節税に成功した事例を2つ紹介します。

  • A様の場合
  • B様の場合

成功した要因を押さえて、自社の経営に取り入れると、失敗しないコインランドリー経営ができるでしょう。

A様の場合

B様の場合

コインランドリー経営の節税についてよくある質問

クエッションコインランドリー経営の節税に関するよくある質問に回答します。具体的には以下の3つです。

  • 耐用年数(減価償却期間)はどのくらいですか?
  • 消費税の還付は受けられますか?
  • 固定資産税の節税はできますか?

順番に回答します。

耐用年数(減価償却期間)はどのくらいですか?

コインランドリーの機械は「洗濯業の機械設備」に該当するため、耐用年数は13年です。

中小企業経営強化税制を活用しない場合、洗濯機器の経費は13年に分けて精算することになります。別事業により利益を得ている事業者様は、中小企業経営強化税制を活用してコインランドリーを経営しましょう。

消費税の還付は受けられますか?

受け取った消費税よりも支払った消費税が大きい場合、還付されます。

たとえば、初期投資で2,000万円かかった場合、消費税は200万円です。初年度の売上が2,000万円に満たない場合は、支払った消費税のほうが大きいため、還付を受けられる可能性があります。

設備投資を行った年は、還付を受けやすい条件が揃っていますので、収支を確認しましょう。

固定資産税の節税はできますか?

中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置」を活用すると、固定資産税が節税されます。町の認定を受けた中小事業者は、3年間、固定資産税の課税標準額が2分の1に軽減されます。

また、従業員の賃上げを表明している場合は、4〜5年間、課税標準額が3分の1に軽減可能です。ただし、各市町村によって条件等が異なります。同制度を受ける場合は、市町村に確認をしましょう。

コインランドリー経営での節税についてはエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください

コインランドリー節税では「中小企業経営強化税制」と「小規模宅地等の特例」「中小企業等経営強化法による固定資産税の特例措置」を活用できます。これらの制度を利用すると、法人税(所得税)や相続税を節税できます。

節税のためにコインランドリー経営を検討している人は、ぜひエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください。

エレクトロラックス・プロフェッショナルは、コインランドリー経営を始める人に向けて、無料のセミナーを開催しております。事業アイデアの提供や物件の選定、売上の上げ方などの悩みに直接回答いたします。コインランドリー経営を検討されている人は、以下からお気軽にお申し込みください。

コインランドリー節税のカラクリとは?活用できる税制制度と成功事例を紹介 2023-12-04T00:15:02+00:00 Electrolux Professional