大量の洗濯物をまとめて洗ったり、自宅では洗いにくいものを洗濯したりしたいときには、コインランドリーが便利です。しかし、初めて使う際は、自分で洗剤を持っていくべきか、判断がつかないこともあるでしょう。
本記事では、コインランドリーを初めて利用する方向けに、コインランドリーで洗剤が必要かを解説します。自分好みの洗剤を使う方法や、持っていくのにおすすめの洗剤もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
コインランドリーに洗剤は必要?
近年のコインランドリーは、洗濯中に自動で洗剤が投入されるので、洗剤を持参する必要はありません。コインランドリーには次の2種類があり、洗剤を投入する必要があるのは後者だけです。
- 自動洗剤投入式:洗剤なしで使える
- セルフ投入式:洗剤を持っていくか、購入する必要がある
基本的に洗剤は必要ない
大半のコインランドリーに据え付けられた洗濯機は、「自動洗剤投入式」です。開始ボタンを押すだけで、洗濯機側に設置された洗剤が自動で投入されます。自分で洗剤を持っていったり、コインランドリーで購入したりする必要はありません。
コインランドリーの洗濯機で使われるのは、業務用洗剤です。市販の洗剤より洗浄力が高いほか、次のような成分が含まれているものもあります。
- 除菌効果がある
- 柔軟剤を使わなくてもふっくら仕上がる
- すすぎ1回でもキレイになる
どのような洗剤が使われているかは、コインランドリーのホームページで確認できます。仕上がりが気になる場合は、コインランドリーの口コミを見るとよいでしょう。
使いきり洗剤も購入できる
長年営業しているコインランドリーや、昔ながらの銭湯にあるコインランドリーには、セルフ投入式の縦型洗濯機が設置されていることもあります。自分で洗剤を入れるので、量や入れるタイミングを調整できるのが利点です。
セルフ投入式洗濯機が置いてあるコインランドリーには、洗剤の自動販売機が置いてあることもあり、数10円〜100円で購入できます。ただ、売り切れていることもあるので、自分で洗剤を持っていった方がよいでしょう。
コインランドリーで自宅の洗剤を使う2つの方法
コインランドリーで自分好みの洗剤を使うには、2つの方法があります。
- セルフ投入タイプのコインランドリーを探す
- 洗濯を自宅で、乾燥をコインランドリーで行う
1.セルフ投入タイプのコインランドリーを探す
自動投入式のコインランドリーでは、利用者が洗剤の自動投入を止められません。自分の洗剤を使いたい場合は、セルフ投入式洗濯機が置いてあるコインランドリーを探しましょう。
セルフ投入式洗濯機で洗濯する際は、自分で洗剤を量って、投入口から入れる必要があります。機種によっては、運転前に洗剤を投入できないので、しばらく待ってから入れてください。セルフ投入式の洗濯機が見つからない場合は、コインランドリーのホームページから、近隣店舗の設備を調べるのがおすすめです。
しかし、近年のコインランドリーは利用状況や衛生面の観点から、自動投入式の洗濯機が主流になっています。セルフ投入式の洗濯機を探したい方は、長年営業しているコインランドリーを中心に調べてみるとよいでしょう。
2.洗濯を自宅で、乾燥をコインランドリーで行う
近年は自動投入式のコインランドリーが主流であり、セルフ投入式の洗濯機を探すのに苦労することもあるでしょう。セルフ投入式の洗濯機が見つからない場合は、乾燥だけコインランドリーで行うのがおすすめです。
コインランドリーの乾燥機は、ガスを燃焼させて熱風を噴き出す仕組みなので、天日干しよりも洗濯物がふわふわに仕上がります。20〜30分で洗濯物が乾くので、乾かしている暇がないときに利用してみてください。
洗濯自体は自宅で行うので、自分好みの洗剤を使えるのも利点です。好みの匂いをつけたり、体質に合った洗剤を使ったりできます。
ただし、濡れた洗濯物は非常に重いため、力に自信のない方には一苦労です。自家用車やレンタカーなど、コインランドリーまで運ぶ際の交通手段を確保しておきましょう。
持ち込みにおすすめの洗剤3選
セルフ投入式のコインランドリーに持っていくなら、次のような洗剤がおすすめです。
- ジェルボール
- 粉末洗剤
- 液体洗剤(個包装)
ジェルボール
ジェルボールとは、特殊な膜で洗剤・柔軟剤を包んだ、ボールタイプの洗剤です。洗濯機に1個入れるだけで、洗剤と柔軟剤の投入が終わります。毎回計量する必要がないため、普段洗濯に慣れていない方でも失敗しにくいのが利点です。
また、コインランドリーまでボトルの洗剤を持っていくのは、重くて苦労します。しかし、ジェルボールなら1個持っていくだけでいいので、持ち運びに便利です。持ち運び中に破れないよう、固めのケースに入れて運びましょう。
ただし、手間が少ない代わりに、料金は高めです。出費を気にするなら、粉末洗剤や液体洗剤も選択肢に入れてみてください。
粉末洗剤
個包装タイプの粉末洗剤も、コインランドリーへの持ち込みに適しています。中性の液体洗剤よりも洗浄力が高く、油や汗などの汚れをキレイに落とせるでしょう。また、価格も安価なので、出費を抑えたい方にもおすすめです。
一方で、洗剤残りが起こりやすかったり、色落ちの原因になったりする欠点もあります。洗剤残りが心配なら、すすぎが多めのコースを選びましょう。また、色落ちしやすい衣類は自宅で洗濯した方がよいかもしれません。
液体洗剤(個包装)
液体洗剤を使いたい場合は、個包装タイプを選びましょう。中性洗剤がパウチになっているため、洗濯物と一緒に持ち運びやすい形状です。
水が冷たい冬場でも溶けやすく、洗剤残りが起こりにくいので、すすぎ1回でも十分キレイになるでしょう。また、粉末洗剤と比較すると洗浄力が低いため、衣類へのダメージが少ないのも特徴です。
代わりに、頑固な汚れに対処できない恐れもあります。自宅の洗濯機で落ちない汚れを、コインランドリーで落としたい場合は、粉末洗剤を使いましょう。
コインランドリーに洗剤を持参する3つのメリット
コインランドリーで自分の洗剤を使うメリットは、次の3つです。
- 体質に合った洗剤を使える
- いい匂いをつけられる
- 柔軟剤なしでもふわふわに仕上がる
体質に合った洗剤を使える
肌が弱い方や、一般的な洗剤にアレルギーがある方は、コインランドリーでも自宅の洗剤を使った方がよいでしょう。
コインランドリーの洗剤は業務用であるため、家庭用の洗剤よりも洗浄力が高くなっています。肌に不安がある方は、かぶれやかゆみといった症状を引き起こすリスクもあるため、自分で洗剤を用意するのがおすすめです。
近年では、洗剤を使わずに洗濯できるコインランドリーも出てきました。合成界面活性剤や化学物質を含まない、イオン水を使って洗濯するため、肌が弱くても安心です。
いい香りをつけられる
コインランドリーで自動投入される洗剤は、不特定多数の利用を考慮して、香料がついていません。衣類にいい香りをつけたい方は、コインランドリーに洗剤を持参するのがおすすめです。
ただし、コインランドリーによっては、強い香料入りの洗剤が使えないこともあります。強い香りに不快感・健康被害を起こす「香害」が問題になっているため、香料入り洗剤の使用を禁止するコインランドリーが少なくありません。
逆に、柔軟剤の香りが選べるコインランドリーもあります。衣類に香りをつけたい方は、香料のラインナップが充実したコインランドリーを探してみてはいかがでしょうか。
柔軟剤なしでもふわふわに仕上がる
柔軟剤を使いたくない方には、コインランドリーの乾燥機をおすすめします。コインランドリーで乾燥機を使えば、柔軟剤を使わなくても、洗濯物がふわふわになるでしょう。
加えて、高温の風を当てて乾燥させるため、除菌・殺菌にも役立ちます。生乾き臭の原因である雑菌や、ダニ・ホコリなどのアレルゲンを落とせるため、衣類を清潔に保ちたい方に最適です。
柔軟剤を使いたくない方は、ぜひコインランドリーの乾燥機を試してみてください。
自分の洗剤をコインランドリーに持っていく際の注意点3選
コインランドリーに洗剤を持っていく際は、次のような点に注意してください。
- 洗剤を入れすぎてしまう
- 洗剤がこぼれることもある
- 自宅より衛生面が気になりやすい
洗剤を入れすぎてしまう
洗剤を自動投入するタイプの洗濯機には、自分の洗剤を入れないようにしましょう。追加で洗剤を入れると、水が洗剤を落としきれず、逆に汚れが落ちにくくなります。衣類の変色・色落ち・劣化が起こるリスクもあるため、洗剤を入れすぎないよう注意してください。
自動投入式の洗濯機に洗剤を入れてしまうと、故障するリスクもあります。運よく故障しなかったとしても、排水やすすぎに時間がかかったり、泡が溢れてエラーが出たりするでしょう。
洗剤がこぼれることもある
コインランドリーに洗剤を持っていく際は、こぼれないように対策が必要です。カバンに入れたジェルボールが割れたり、詰め替えた液体洗剤が漏れたりすると、片付けの手間が増えます。
洗剤を持ち運ぶ際は、ビニール袋やケースに入れるのがおすすめです。万が一洗剤がこぼれた場合でも、カバンや洗濯物を汚さずに済むでしょう。ジェルボールの場合は、袋ではなく、ケースごと持っていくことを推奨します。
割高ですが、個包装タイプの洗剤を持っていくのも、有効な手段です。
自宅より衛生面が気になりやすい
コインランドリーの洗濯機は、不特定多数が利用するため、使う際に抵抗を感じる方もいるでしょう。しかし、近年のコインランドリーは清潔感を演出するため、次のような対策をとっています。
- 監視カメラ・スタッフの常駐
- 清掃の徹底
- ルール記載の徹底
- ドラム洗浄機能
香料の強い洗剤の使用や、汚物が付着した衣類の洗濯などを禁止するコインランドリーも増えています。そのような衣類を持ち込めば、スタッフからの注意が入るため、洗濯槽の衛生状態は改善しているといってよいでしょう。
洗濯機内の衛生が気になるなら、ドラム洗浄機能付きの洗濯機がおすすめです。洗濯する前に、無料で洗濯槽内を洗ってくれるため、キレイな状態の洗濯機を利用できます。
コインランドリーで役立つ3つのアイテム
コインランドリーには、洗剤と一緒に、次のアイテムを持っていくのがおすすめです。
- 洗濯ネット
- エコバッグ・ランドリーバッグ
- 硬貨
洗濯ネット
洗濯ネットは、デリケートな素材の衣類を傷つけたくないときや、型崩れを防ぎたいときに便利です。細かい洗濯物をまとめてネットに入れれば、乾燥機への移動が楽になります。また、肌着を洗濯する際、他人から見えにくくなるのも利点です。
コインランドリーに洗濯ネットは設置されていないので、自分で持っていきましょう。
ただし、小物以外の洗濯物を洗濯ネットに入れたまま、乾燥機をかけるのはおすすめしません。乾きムラができやすくなったり、シワが寄ったりします。
エコバッグ・ランドリーバッグ
コインランドリーに洗濯物を持ち込む際は、エコバッグやランドリーバッグを使いましょう。濡れた洗濯物を入れるので、ポリエチレンのような防水素材で作られたものがおすすめです。
また、湿気の残った衣類を密封すると、臭いやカビの原因になります。コインランドリー用のバッグには、口が開いたものや、メッシュでできた通気性のよいものを選びましょう。近年は、バッグ丸ごと洗濯できるタイプの製品も発売されています。
硬貨
多くのコインランドリーは、紙幣に対応していません。自分で硬貨、とくに100円玉を多めに用意しておくと、両替の手間がなくなります。また、コインランドリーの店舗に設置された、自動販売機や両替機を利用するのもよいでしょう。
近年はコインランドリーでも、キャッシュレス決済に対応した店舗が増えています。小銭を持ち歩きたくない場合は、ホームページや口コミで、対応する決済方法を確認しておくとよいでしょう。
まとめ:自分の洗剤を使いたいならセルフ式のコインランドリーを探そう
近年のコインランドリーは、自動で洗剤が投入されるため、自分の洗剤を使えません。洗剤をセルフで投入する洗濯機を探すか、乾燥機のみを利用するのがおすすめです。
洗剤を持ち込む場合は、ジェルボールや個包装タイプの洗剤を選びましょう。途中でこぼれないよう、ケースやビニール袋に入れて持ち運んでください。
自分の肌に合わせた洗剤を使いたい方や、お気に入りの香りをつけたい場合は、自分で洗剤を持ち込んでみましょう。