ダウンジャケットは、冬の寒さを乗り切るのに最適です。寒くなってきて使い始めるときや、春先に着なくなって収納する前のタイミングで、洗濯したいと感じる方もいることでしょう。
とはいえ、ダウンジャケットの洗濯は面倒なものです。そのような場合は、コインランドリーを利用することで、簡単に洗濯を済ませられます。
本記事では、ダウンジャケットをコインランドリーで洗濯する方法や、失敗しないコツをご紹介します。
ダウンジャケットはコインランドリーで洗える
素材や形状によっては、自分のダウンジャケットをコインランドリーで洗濯できます。乾燥機でダウンジャケットを乾かせるため、自宅で天日干しするよりも質感を保ちやすいのが利点です。
また、ダウンジャケットには外から見える汚れだけでなく、中綿に汗汚れがたまっています。洗濯しないまま押し入れやクローゼットに収納すると、湿気がたまって不衛生です。ダウンジャケットを着る季節が終わる前に、洗濯しましょう。
しかし、ダウンジャケットをコインランドリーで洗濯する際は、洗濯表示や洗い方に注意する必要があります。また、ハイブランド品は失敗した場合の損失が大きいので、クリーニングに出すのがおすすめです。
ダウンジャケットを洗濯する2つの方法
ダウンジャケットを洗濯する方法は、2つあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分のダウンジャケットに合わせた洗い方を選びましょう。
- コインランドリー
- クリーニング
自宅で洗濯する方法もありますが、ダウンジャケットのボリュームがなくなったり、中綿が偏ったりしやすいので推奨しません。
コインランドリー
コインランドリーで洗濯するメリットは、次の3点です。
- カラッと乾く
- 短時間で洗濯できる
- 料金が安い
コインランドリーの乾燥機を使えば、ダウンジャケットをキレイに乾かせます。中綿までしっかり乾くので、湿気が残りにくく、臭いも発生しにくいのが利点です。さらに、中綿がつぶれにくく、ふっくらとした質感を保てます。
また、洗濯に必要な時間は1〜2時間です。クリーニングに比べて仕上がりまでの時間が短いため、使いたい当日に洗濯することもできます。洗濯にかかる料金も1,000円程度と、安価なのも魅力です。
一方で、洗濯表示を自分で確認し、最適な洗い方を選ぶ必要があります。洗濯・乾燥してはいけないダウンジャケットもあるので、入念に確認しましょう。
クリーニング
ダウンジャケットをクリーニングに出すと、プロに洗濯を任せられます。洗濯表示に合わせて、最適な洗い方を選んでくれるので、失敗するリスクを抑えられるでしょう。店舗によっては、1点ずつ手洗いしてくれるケースもあるので、ハイブランド品の洗濯に最適です。
クリーニングの方法は、次の3つあります。
- ドライクリーニング
- ウェットクリーニング
- 手洗い・染み抜き
近年、クリーニング店の大半がドライクリーニングを採用しています。ドライクリーニングは、油を原料とした有機溶剤で洗濯をするため、衣類へのダメージを抑えられるのが利点です。しかし、汗汚れのような水溶性の汚れは落とせない弱点もあります。
ダウンジャケットをクリーニングに出す場合は、ウェットクリーニングがおすすめです。中綿に染み込んだ汗汚れを落とし、ダウンジャケットを清潔に保てます。
コインランドリーで洗えるダウンジャケットの見分け方
コインランドリーで洗えるダウンジャケットは、次のポイントから見分けましょう。
- 洗濯機の使用可否をあらわすマーク
- 乾燥機の使用可否をあらわすマーク
- 使用されている素材
- ダウンジャケットの状態
洗濯機の使用可否をあらわすマーク
洗濯機で洗えるダウンジャケットには、洗濯桶のマークのなかに数字が書かれたマークがつきます。洗濯桶マークの種類は、次の通りです。
コインランドリー対応 | マーク | 名称 |
可能 | 40℃の湯で洗濯可 | |
不可 | 手洗い可 | |
洗濯禁止 |
「手洗い可」「洗濯禁止」のマークがあるダウンジャケットは、コインランドリーで洗濯できません。無理に洗濯すると、ダウンジャケットの質感やボリュームが失われるため、クリーニング店に依頼しましょう。
洗濯桶のマークには、使える湯の温度と、洗濯の強さも表示されています。コインランドリーで洗濯を始める前に、液温や回転の強さを調整すると、キレイに洗濯できるでしょう。
乾燥機の使用可否をあらわすマーク
乾燥機を使えるダウンジャケット、使えないダウンジャケットには、それぞれ次のようなマークがつけられます。
コインランドリー対応 | マーク | 名称 |
可能 | 高温乾燥可(最高80℃) | |
低温乾燥可(最高60℃) | ||
不可 | 乾燥禁止 |
「高温乾燥可」「低温乾燥可」のマークがあるダウンジャケットは、乾燥機を使用可能です。ただし、マークに書かれた黒丸の数によって、設定温度を変える必要があります。黒丸2つなら80℃、1つなら60℃までに設定しましょう。
一方、「乾燥禁止」マークがついたダウンジャケットは、乾燥機を使えません。乾燥機に移動したり、洗濯乾燥機に入れたりせずに、自宅に持ち帰って干しましょう。コインランドリーのガス乾燥機は強力な分、熱に弱い素材を傷めるデメリットもあります。
使用されている素材
ダウンジャケットの素材によっては、コインランドリーの洗濯機を使えないケースもあります。コインランドリーで洗濯できる素材・洗濯できない素材の一例を、次にまとめました。
洗濯の可否 | 素材 |
洗濯できる素材 | ポリエステル |
ナイロン | |
その他化学繊維 | |
洗濯できない素材 | ウール(縮む) |
革(パリパリになる) | |
ポリウレタン(劣化する) |
ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、基本的に洗濯できます。例外として、ポリウレタンは洗濯するとベタついたり、表面が剥がれたりするため、おすすめしません。縮みやすいウールや、質感が失われる革素材なども、洗濯を避けましょう。
また、素材に関係なく、シームレス製法のダウンジャケットは洗濯できません。接着に使っているのりが剥がれ、型崩れする可能性があるためです。
ダウンジャケットの状態
ダウンジャケットの状態によっては、洗濯ができません。古くなったものや破れているものを洗濯すると、中綿が偏ったり飛び出したりします。中綿が洗濯機に入り込むと、故障するため、状態の悪いダウンジャケットは洗濯を避けましょう。無理に洗濯すると、コインランドリーの運営会社から賠償を求められるリスクがあります。
ダウンジャケットを洗濯する前は、ほつれや破れがないか、素材が劣化していないかをチェックしましょう。
コインランドリーでダウンジャケットを洗う5ステップ
コインランドリーでダウンジャケットを洗う手順は、次の5つです。
- 洗濯機にダウンジャケットを入れる
- 料金を入れて洗濯を始める
- 乾燥機に移す
- 乾きムラ・ダマがないか確認する
- 風通しのよい場所に干す
1.洗濯機にダウンジャケットを入れる
コインランドリーにダウンジャケットを持って行ったら、空いている洗濯機を探して入れましょう。ダウンジャケットは空気を含みやすいので、小さめの洗濯機・洗濯乾燥機を選ぶのがおすすめです。
中綿が飛び出すのを防ぐため、ダウンジャケットをネットに入れましょう。ネットに入れることで、表面に傷がつくのを防げます。
また、乾燥機に対応していないダウンジャケットを洗濯する際は、洗濯乾燥機に入れないよう注意しましょう。洗濯乾燥機は、自動で乾燥が始まるため、乾燥禁止のダウンジャケットが劣化します。
2.料金を入れて洗濯を始める
洗濯機に料金を入れると、自動で洗濯が始まります。ダウンジャケット専用のコースがある場合は、選んでから料金を入れましょう。
ダウンジャケットに対応したコースがない場合は、通常コースで構いません。ただし、湯温を洗濯表示に合わせて調整する必要があります。
洗濯機には小銭を使うため、コインランドリーの両替機を使ったり、事前に崩したりしましょう。近年は、キャッシュレス決済に対応した洗濯機も増えているので、自分の使っている決済方法に対応しているか、チェックするのもおすすめです。
3.乾燥機に移す
洗濯が終わったら、ダウンジャケットを乾燥機に移しましょう。洗濯乾燥機を使う場合は、移す必要はありません。
乾燥を始める際は、温度調整をするのがおすすめです。熱に弱い素材を、高温の乾燥機に入れると、傷むリスクがあります。仕上がりをキレイにしたい場合は、40℃程度の低温で、長時間乾燥させましょう。
早めに乾燥を終わらせたい場合は、乾いたバスタオルを一緒に入れると、湿気を吸収してくれます。
4.乾きムラ・ダマがないか確認する
乾燥機が止まったら、ダウンジャケットを取り出しましょう。コインランドリーに据え付けられたテーブルに広げて、中綿の偏りや、乾ききっていない部分がないか確かめます。
乾きが足りない部分を見つけたら、追加で乾燥機をかけましょう。乾き具合を確認しながら10分ずつ回すと、熱に弱い素材でも劣化しません。
5.風通しのよい場所に干す
ダウンジャケットから湿気がなくなったら、自宅に持ち帰って干しましょう。乾燥した後は、ダウンジャケットに熱と湿気がこもっているので、すぐに収納するのはおすすめしません。
太めのハンガーにかけて、屋内で通気性のよい場所で、2〜3日干すのがおすすめです。熱と湿気を飛ばしてから収納すると、カビが生える心配もありません。
ダウンジャケットの洗濯に失敗しないコツ4選
ダウンジャケットを洗濯する際は、いくつかのコツがあります。洗濯に失敗して、ダウンジャケットを台無しにしないためにも、洗濯前にチェックしてみてください。
- 予洗いで汚れを落とす
- ファスナーを閉めて裏返す
- ハイブランド品はクリーニングに出す
- ダウンジャケット専用コースを使う
予洗いで汚れを落とす
コインランドリーの洗濯機は、家庭用よりも強力です。しかし、汚れがひどいと、落ちないこともあります。襟や袖口など、汚れがつきやすい場所は、自宅で予洗いをするのがおすすめです。
汚れがついた場所は、食器用洗剤やせっけん、液体洗剤などの中性洗剤でもみ洗いしましょう。スポンジに薄めた洗剤をつけて、叩くように洗っても構いません。洗剤を使いたくない場合は、45℃程度のぬるま湯につけて、もみ洗いしましょう。
ファスナーを閉めて裏返す
ダウンジャケットを洗濯機に入れる際は、ファスナーを閉めるのがおすすめです。ファスナーが開いたままだと、金具が洗濯機に引っかかって、破損する恐れがあります。クリーニング店舗でも、事故を防ぐために、ファスナーを閉めてから洗濯するのが基本です。
また、ダウンジャケットは裏返して洗いましょう。表面は傷がつきやすいので、裏返すと見た目をキレイに保てます。
ハイブランド品はクリーニングに出す
ハイブランド品のダウンジャケットは、コインランドリーでの洗濯に向きません。高級なダウンジャケットは、乾燥機の熱や摩擦に弱いため、コインランドリーで洗濯すると失敗しやすくなります。
ハイブランド品のダウンジャケットは、クリーニングに出しましょう。洗濯のプロが、最適な方法で汚れを落としてくれます。費用はかかるものの、値段の高いダウンジャケットを大事に使いたいなら、クリーニングに出すのが安全です。
ダウンジャケット専用コースを使う
洗濯機によっては、ダウンジャケットを洗うための、特別なコースが用意されています。一例として、エレクトロラックス社製のウール対応洗濯機を見ていきましょう。
エレクトロラックス社「Wool」シリーズは、家庭で洗濯しにくいダウンジャケットやセーターなどを、優しく洗える洗濯機です。衣類にダメージを与えないよう、特殊な水温調整システム・洗い方を搭載しています。
さらに、衣類の湿度を適度に残しながら乾燥する機能を採用しているため、劣化を減らしつつ仕上がりの良さを担保しました。「ウールマーク」「HOHENSTEIN研究所」をはじめとする、第3者機関からの評価も受けています。
ウール洗濯 by lagoon|コインランドリーでおしゃれ着洗い
ダウンジャケットをしまう前にコインランドリーを利用しよう
寒い季節に活躍するダウンジャケットには、見えない汚れが付着しています。汚れが残ったまま収納すると不衛生なので、シーズンが終わったら洗濯するとよいでしょう。
ダウンジャケットを安価で、手早く洗濯したい方には、コインランドリーをおすすめします。洗濯・乾燥できないものや、ハイブランド品を洗濯したい方は、クリーニングに依頼しましょう。
予洗いをしたり、ダウンジャケット専用コースを使ったりすると、ダウンジャケットをよりキレイに洗濯できるでしょう。暖かくなってきたら、ダウンジャケットをしまう前に、コインランドリーで洗濯してみてはいかがでしょうか。