「トランクルーム経営はフランチャイズで行うほうがいいのかな…」と考えている方もいるのではないでしょうか?
フランチャイズに加盟すると、本部からのサポートを受けられるメリットがあります。しかし、フランチャイズのデメリットもわからないと、一歩を踏み出しにくいでしょう。
そこで本記事では、フランチャイズ経営のメリットやデメリット、失敗しないコツなどを紹介します。
本記事を読むと、フランチャイズが自分の価値観に合うかわかり、経営形態の方向性を決めることにつながります。
トランクルームの経営をどのように始めればいいのかわからない方は、ぜひチェックしてみてください。
トランクルームのフランチャイズ経営とは
フランチャイズ経営とは、本部(フランチャイザー)と加盟店(フランチャイジー)が契約を締結し、以下のようなサポートが提供されるビジネスモデルです。
- 商品・サービス
- 商品・サービスの販売権
- 商標の使用許可
- 供給・販売・経営ノウハウ
加盟店は、本部から上記のようなサポートを受けられるため、トランクルーム経営の知識がなくてもスムーズに経営できます。
その対価として、加盟店は本部に毎月ロイヤリティを支払う必要があります。
トランクルーム経営をフランチャイズで行う4つのメリット
トランクルーム経営をフランチャイズで行うメリットを理解すると、どのような経営ができるのかをイメージしやすくなります。
ここでは以下の4つのメリットを紹介します。
- 未経験でも安心して始められる
- 顧客から信用を得やすい
- 業務負担を減らせる可能性がある
- 売上が安定しやすい
それぞれ順番に見ていきましょう。
1.未経験でも安心して始められる
トランクルーム経営をフランチャイズで行うメリットは、ノウハウがまったくなくても安心して始められることです。
フランチャイズに加盟すると、本部が商品や商標、経営ノウハウなどを提供してくれます。トランクルームの経営や管理、集客などを本部の指導の元、適切に行うことが可能です。
フランチャイズに加盟しない場合、販促や集客、管理などを手探りで行わなくてはなりません。自分のやり方が合っているかわからず、不安が募っていく可能性があるでしょう。
結果、誤った運営を行うことで収益が出るまでに時間がかかったり、トラブルが頻繁に発生したりする恐れがあります。
加盟店になると正しい経営ノウハウの下で運営を行えるため、未経験でも安心して始めることが可能です。
2.顧客から信用を得やすい
トランクルーム経営をフランチャイズで行うと、本部の看板を借りられるため、顧客から信用を得られやすいでしょう。
たとえば、サービス水準に定評があるブランドの場合、顧客は加盟店の品質も高いと考える可能性があります。そのため、顧客からの信用をすぐに得られます。
トランクルームを個人で経営する場合、顧客は店舗名を見ただけではサービスの質を把握できません。
利用者の口コミといった方法でサービスの質を伝えなければならず、信用を得るまでに時間がかかるでしょう。
上記から個人経営に比べて、フランチャイズ経営は顧客から信用を得やすいといえます。
3. 業務負担を減らせる可能性がある
トランクルーム経営をフランチャイズで行うと、業務負担を減らせる可能性があります。
本部がトランクルームの管理や清掃、集金、販促活動などを代行してくれるケースがあるためです。
トランクルーム経営の日常業務には、清掃や防犯のための見回り、契約手続きなどがあります。
それらの業務が代行されると、経営者はトランクルームの設置場所に毎日出向く必要がなくなります。
業務負担を減らせると自分の時間を確保でき、経営に専念したり、別のビジネスを行ったりすることが可能です。
なお、すべての本部が業務を代行するわけではありません。フランチャイズに加盟するにあたり、業務が代行されるビジネスモデルかどうかを確認しましょう。
4. 売上が安定しやすい
トランクルーム経営をフランチャイズで行うと、本部のサポートにより売上が安定しやすいでしょう。
本部から経営ノウハウを提供されたり、指導を受けたりすると、売上が下がるような対応や施策を未然に防げるためです。
未経験者がトランクルームを個人で経営する場合、経営ノウハウがないため、売上の低下を招く行いに気付けない恐れがあります。
また、仮に売上が下がっても適切な打開策を打てない可能性もあるでしょう。
フランチャイズに加盟すると、売上が低下しても本部のサポートにより適切な対策を打てます。
上記のように失敗しにくいため、売上が安定しやすいといえます。
トランクルーム経営をフランチャイズで行う3つのデメリット
トランクルーム経営をフランチャイズで行うデメリットを把握すると、後悔のない選択を行えます。
フランチャイズに加盟してから「こんなハズじゃなかった…」とならないように、以下3つを確認しましょう。
- 本部にロイヤリティを支払う必要がある
- 経営方針やサービス内容を自由に決められない
- 加盟店の評判がブランドイメージに左右される
それぞれのデメリットについて順番に解説していきます。
1. 本部にロイヤリティを支払う必要がある
フランチャイズに加盟すると、本部に毎月ロイヤリティを支払う必要があります。これは本部が商品やサービス、経営ノウハウなどを提供・指導することに対する対価です。
ロイヤリティには「変動型」と「固定型」の2種類があります。
- 変動型:毎月の売上の10〜20%ほどを支払う
- 固定型:毎月一定のロイヤリティを支払う
上記のうち一般的なのは変動型です。たとえば、トランクルーム経営の売上が月10万円の場合、10〜20%にあたる1〜2万円をロイヤリティとして本部に支払います。
固定型では、毎月1万円ほどと安く設定されているケースが多くあります。トランクルーム経営は収益性が高くないため、ロイヤリティが負担になる可能性があることに留意しましょう。
トランクルーム経営の収益性については、以下をご覧ください。
関連記事:トランクルーム経営が儲からない3つの理由!失敗しないポイントも紹介
2. 経営方針やサービス内容を自由に決められない
経営方針やサービス内容を自由に決められないことも、フランチャイズ経営のデメリットです。
フランチャイズに加盟すると、本部の経営方針やサービス内容に従う必要があります。
加盟店が経営方針やサービス内容を勝手に変えると、契約違反や本部の信用を傷つけることにつながり、トラブルに発展します。
そのため、経営者は自由にプロモーションを行ったり、料金プランを設定したりできません。
やりたい施策を講じられないため、トランクルームの経営を行いにくくなることや、やりがいを失うことにつながる恐れがあります。
3. 加盟店の評判がブランドイメージに左右される
フランチャイズに加盟すると、加盟店の評判が本部のブランドイメージに左右される可能性があります。
加盟店は本部の看板を借り、同じ商品・サービスを提供するためです。
本部のブランドイメージが著しく低下すると、加盟店がどれだけ丁寧な仕事をしても、評判が下がる可能性があります。
すでに自社のトランクルームを利用している方の評判が下がることはないでしょう。
しかし、トランクルームを利用していない方は、ブランドに対してよくないイメージを抱くかもしれません。その結果、集客に苦労する恐れがあるでしょう。
このようなトラブルを防ぐには、複数のフランチャイズ本部を比較・検討して、法令に遵守しているかを見極める必要があります。
トランクルームのフランチャイズ経営に失敗しないコツ
トランクルームのフランチャイズ経営に失敗しないコツを把握すると、安定した売上の維持が可能です。
ここでは、以下の3つの失敗しないコツを紹介します。
- どのフランチャイズ本部を選ぶかを重要視する
- トランクルーム経営に適切な立地か把握する
- 集客の方法を把握しておく
失敗しないコツを把握して、安定的なトランクルーム経営を行えるようにしましょう。
どのフランチャイズ本部を選ぶか重要視する
トランクルーム経営に失敗しないためには、どのフランチャイズ本部を選ぶかを重要視することが大切です。
加盟店の経営方針や商品・サービス、信用度などは、本部に左右するためです。
そのため、以下のポイントを重視して、加盟するフランチャイズの本部を選びましょう。
- 知名度があるか
- サポート体制が充実しているか
- 法令を遵守しているか
本部に知名度があれば、顧客からの認知度や信用度が高まる可能性があります。
サポート体制が充実していると、加盟店は充実した経営ノウハウの提供・指導を受けられ、安定した経営ができるでしょう。
また、本部が法令を遵守していると、不祥事が発生しにくくなり、加盟店の評判も守られやすいです。
トランクルーム経営に適切な立地か把握する
自分の所有する土地がトランクルーム経営に適切な立地かどうかを把握すると、失敗しにくいでしょう。
フランチャイズに加盟しても、立地がトランクルーム経営に適していなければ、収益が出にくい可能性があります。
トランクルーム経営に適している場所は、周辺にアパートが建っていたり、ファミリー層が多く住んでいたりするエリアです。
アパートは戸建てに比べて収納スペースが少なく、ファミリー層は単身世帯に比べて家財が増えやすいためです。
上記の条件を満たす地域にあるトランクルームならば、地域のニーズに合うため、売上の安定化につながります。
まずは自分の土地がトランクルーム経営に適している立地かどうかをチェックしましょう。
集客の方法を把握しておく
集客の方法を把握すると、トランクルーム経営に失敗しにくくなります。
トランクルームを開業するだけでは、顧客は集まりません。
さまざまな手段を用いて集客することで、売上がはじめて安定します。
集客の手段には、以下のようなものがあります。
分類 | 手段 |
オフライン | ・看板 ・のぼり ・チラシ ・イベント ・口コミ |
オンライン | ・SEO ・MEO ・リスティング広告 ・コンテンツ |
その他 | ・引越し業者との協業 ・地域貢献活動 ・法人営業 |
ただし、本部で集客のルールが定められている場合は、その範囲内で行いましょう。
本部が指定する集客方法で効果が表れない場合は、加盟店から提案するのも手段のひとつです。
トランクルーム経営に関するよくある質問
トランクルーム経営に関するよくある質問に回答します。
- トランクルーム経営の開業資金はいくらですか?
- フランチャイズ経営と個人経営はどちらがよいですか?
- トランクルーム経営が儲からない理由は何ですか?
トランクルーム経営を始める前に疑問点を解消できれば、開業時に悩むことが少なくなるでしょう。
トランクルーム経営の開業資金はいくらですか?
トランクルーム経営の開業資金は200〜800万ほどとされています。
しかし、ビジネスモデルやコンテナの導入数によっては変わるため一概にはいえません。
トランクルーム経営にかかる開業資金の目安は以下の通りです。
- トランクルーム本体:60〜100万円/台
- トランクルーム設置費用:80〜100万円
- 整地費用:10,000〜15,000円/坪
- 防犯カメラ設置費用:約30万円
- 看板設置費用:約10〜20万円
- 運搬費用:10,000〜30,000円
- 加盟金:70〜100万円ほど
フランチャイズに加盟するには、本部に加盟金を支払う必要があります。
そのため、加盟しないケースに比べて、開業資金は70〜100万円ほど高い傾向にあります。
フランチャイズ経営と個人経営はどちらがよいですか?
フランチャイズ経営と個人経営のどちらのほうがよいかは、経営者の価値観によります。
専門業者のサポートを受けて、売上を安定させたい方は、フランチャイズに加盟するのがおすすめです。
一方、利益をできるだけ手元に残したい方は個人経営が向いています。
ただし、個人で経営する場合は、管理や集客、販促活動などを自分で行う必要があります。
そのため、利益を多く残すためには、トランクルーム経営のノウハウを熟知していることが求められるでしょう。
トランクルーム経営が儲からない理由は何ですか?
トランクルーム経営が儲からない理由は、スペースひとつあたりの貸出料が低いためです。
トランクルームの貸出料の目安は以下の通りです。
- 屋外型:2,000〜7,000円/月
- 屋外型(大型店):20,000〜30,000円/月
- 屋内型:3,000〜20,000円/月
たとえば、10人に対して月6,000円でスペースを貸し出した場合、月の売上は60,000円にしかなりません。年売上にすると72万円です。
これを他の土地活用ビジネスと比較してみましょう。
コインランドリー経営の場合、1日の売上は20,000円ほどです。月の売上は60〜80万円ほどになり、年に換算すると720〜960万円ほどです。
トランクルーム経営の年間売上に、コインランドリー経営は1〜2ヶ月ほどで届きます。
このため、トランクルーム経営は儲からないとされています。
関連記事:コインランドリー経営は儲かる?失敗しないための5つのコツも解説
まとめ
トランクルーム経営をフランチャイズとして行うと、本部からのサポートを受けられます。
商品・サービスとその販売権、商標の使用権、経営ノウハウなどを提供してもらうことにより、安定した売上を立てられます。
しかし、その対価としてロイヤリティの支払いが必要です。トランクルーム経営は収益性が低いため、そのロイヤリティが負担になるでしょう。
そのため、トランクルーム経営を行うか迷っている方は、他の土地活用も検討することも重要です。
たとえば、コインランドリー経営は、収益性と安定性に優れているビジネスです。エレクトロラックス・プロフェッショナルでは、コインランドリー経営のノウハウを伝えています。
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