【2024年最新版】コインランドリーでの事業再構築補助金の採択傾向とポイントを解説

事業再構築補助金は第10次公募より、通常枠が無くなり「成長枠」が新設され、新たにコインランドリー事業が追加されました。

コインランドリー事業は事業再構築補助金成長枠の他の事業と比較すると、比較的人手がかからずはじめやすい事業でハードルが低めだと考えられています。

しかし財務省ではコロナ禍の経済を活性化させるため補助金を多く投入してきましたが、現在は防衛費や子育て支援などにシフトしてきており、無駄な補助金の歳出を抑えようとする傾向があります。事業再構築補助金の初期のような業態転換のような内容では採択されにくくなっています。

 

今回は新たに成長枠で認められた事業再構築補助金の採択例を詳しく解説し、採択された傾向と今後、申請をお考えの方に対しどのような事業計画が求められているのかの傾向を解説します。

事業再構築補助金とは?

 

まず、事業再構築補助金とはどういったものかをご説明します。

新型コロナウイルス感染症の影響により経済社会は大きく変化しました。

その変化に対応するためには中小企業などが事業を再構築して、日本経済の構造そのものを転換する必要があります。

そこで、新事業進出、事業転換、業種転換、事業再編、国内回帰という思い切った事業再構築に意欲がある中小企業などの挑戦を支援するために生まれたのが事業再構築補助金です。

言い換えると、「コロナ禍で事業の継続が厳しくなった中小企業が別のビジネスを始めることを支援してくれる制度」ということです。

これが第10回公募から、成長分野に向けた大胆な事業再構築に取り組む事業者を支援する「成長枠」を創設しました。

成長枠に申請するためには、補助事業として取り組む事業が、過去〜今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属する必要があります。

コインランドリー事業は、成長枠で取り組む事業の対象になっています。成長枠は取り組む事業の業種や業態が決められており、コインランドリー事業は「成長枠の対象となる業種・業態の一覧」に記載があるため、成長枠に申請可能です。

申請枠とは、事業計画の目的ごとにわけられた選択項目のことです。申請者は7つの申請枠からひとつ選択して、枠ごとに設けられた申請の条件(要件)を満たすことが求められます。

申請枠のひとつである成長枠は、市場規模が成長している分野へ挑戦したい人向けの申請枠です。最低賃金枠や物価高騰対策・回復再生応援枠よりは補助率が下がりますが、売上高の減少が申請の条件にないため、コロナ禍より2022年以降の売上が下回っていなくても申請でき、上限7,000万円までの補助を受けられます。

事業再構築補助金の詳細はこちら【事業再構築補助金 (METI/経済産業省)

成長枠対象リスト https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/seichowaku_list.pdf

コインランドリーと事業再構築補助金は相性がいい

 

そんな事業再構築補助金の採択結果の中でもコインランドリーは実績も多く、事業再構築補助金と相性の良いビジネスだと言えます。それはなぜでしょうか?

機器費用だけでなく、設備工事などにも利用できる

コインランドリーの開業には、

  • 建築・設備工事
  • ランドリー機器、防犯カメラなどの設備
  • 店舗内什器・備品
  • IT環境の導入

などが必要です。

これまでの補助金では建物を建築する費用や改修費用は経費の対象とならないケースが多かったのに対し、事業再構築補助金では上記のような費用も補助の対象になります。

資格や特別なノウハウが不要で新規参入しやすい

コインランドリーは特別なノウハウや資格がなくても始めやすく、人件費がかからないため、まさに事業を再構築するという点でぴったりな事業だと言えます。

第10回事業再構築補助金、コインランドリーでの採択事例は?

 

第10回事業再構築補助金について、第10回は10,821件の応募に対し、5,205件採択されました。採択率48.1%となっています。

その中でコインランドリーでの採択事例は39件ありました。次に第10回事業再構築補助金のコインランドリーで採択されている事例を分析し、その特徴を解説します。弊社にて分析したところ以下の3つに大きく分類されます。

  1. 異業種からの業態転換
  2. 他業種や他サービスとの併設によるソリューション
  3. DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入

異業種からの業態転換

異業種からの業態転換でのコインランドリー採択事例は集計の中で最も多い19件ありました。以下のような事例です。

エリア 詳細 事業計画名 概要
北海道 コインランドリー事業参入による地域課題の解決と経営基盤強化 メイン事業の清掃業の知識やノウハウを生かして、地域にとって必要なコインランドリー業を新たに行い、地域の活性化や従業員の新たな雇用、賃金の上昇につなげ、企業としても安定した会社を目指します。
北海道 飲食店とコインランドリー・無人販売店からなる、「時短・簡便ニーズ」を捉えた複合施設型店舗を開業し新分野展開 道内最大級の工業流通団地に近接する、新興住宅街を皮切りに、飲食店に加え、単身世帯、共働き世帯等の飲食・洗濯相互の「ついで」需要を捕捉、高収益性を確保出来る店舗を実現
北海道 災害復興 燃料店が取り組む災害時対応型コインランドリー 燃料販売事業は厳しい運営が今後も続く傾向が見える。そこで、リスクは伴うが思い切った事業計画として、災害時でも対応可能なコインランドリー事業に挑戦する。本事業では既存事業を生かしたLPガスによる発電機を常設することで、災害時には一時避難場所・給電所の役割を担う、新しい形のコインランドリーを運営する計画である。
関東 ショールーム併設 「金属加工業界の経験を活かしたコインランドリービジネス:地元コミュニティへの新たな貢献」 本事業では金属製品製造技術を活用し、コインランドリービジネスを展開します。独自の設備管理、店舗デザイン、製品ショウルーム機能を通じて差別化を図り、一方で、金属製品製造業の認知度向上にも寄与します。
関東 DX ITを活用した次世代型無人コインランドリー事業 インターネットや専用アプリと通じて予約が可能な次世代型コインランドリーを運営。入出店記録できる防犯カメラ、自動計算・電子決済を活用した無人店舗形態で多種多様な洗濯機を導入。既に運営しているフットサル場の利用者向けスポーツで汚れた洗濯物をこのサービスで洗ってもらい様に促す戦略も展開。
関東 災害復興 災害復興拠点型コインランドリー事業 災害復興拠点機能を持った次世代型コインランドリー事業を開始する。リサイクルゴミ収集所、コインシャワー、EVスタンド、無人カフェを併設し、利用者の利便性向上と地震等の災害時に無料開放することで地域貢献も果たす。
関東 ポストコロナに対応したコインランドリー事業の展開による再構築 既存事業では飲食店を営む当店が、コロナ禍・物価高騰の影響が少ないコインランドリー事業を新規事業として展開することで、売上・利益のV字回復を図り、事業再構築の実現を目指す。
中部 環境保護 高齢者雇用、水質資源保護に取り組むコインランドリー事業への挑戦 建設業を主業としている会社が、今後も増え続けるシニア世代が活躍できる場として、新たにコインランドリー事業を展開する。また、海を守る洗剤を利⽤し、水質資源保護に取り組む。
中部 無人販売所併設 コインランドリーと無人販売店舗の相乗効果のある複合施設で新たな事業基盤を構築 新分野のコインランドリー事業と無人販売事業を展開することで新たな事業の柱をつくり、経営の安定化を図る。
中部 食品販売併設 既存店舗(惣菜店)との相乗効果が期待できる新事業(コインランドリー)を展開する 既存事業で約33年間お弁当や総菜を販売してきた強みをである知名度を活かし、同じ敷地内でコインランドリー事業を行い、「料理」と「洗濯」の大幅な家事の時短に繋げる。
中部 衣・食・住をまとめてサポート「地域の身近なコンビニエンス・ステーション計画」 自社所有物件を改装しコインランドリー機器及び軽食・飲料の自販機を設置、従来事業の「住」領域に加え「衣・食」を提供し「衣食住」を三位一体でカバーする暮らしサポート企業として新たなサービスを提供すると同時に、地域の防犯・防災への貢献も視野に。
近畿 災害復興 福祉事業連携兼防災対応型コインランドリー事業への新市場進出 病院や介護施設、ホテル等に間仕切家具、施設家具、ベッドサイドキャビネットなどを製作・販売しており、大阪を拠点に全国展開しています。福祉事業連携兼防災対応型のコインランドリーという新しい事業に取り組む
近畿 地域密着型コインランドリーの新規出店による事業再構築 宿泊業者向け地域密着型コインランドリーの新規出店。周辺の宿泊施設に長期滞在するインバウンド旅行客の洗濯需要や、民泊などを運営する宿泊施設のリネン品の洗濯需要、地元に居住する日本人の洗濯需要などを顧客ターゲットとする。一方でインバウンドに依存しない企業体質を確立するため、宿泊業者向けのサービス、地域住民へのアプローチを行う。
中国 地域密着型コインランドリーの出店と印刷業依存の脱却 市場が縮小する印刷業への依存から脱却するため、印刷業の強みを活かせるコインランドリーに進出。地元飲食店等のグルメの冷凍販売、デジタルサイネージでの地元企業の広告も行い、地域活性化と事業再構築を目指す。
中国 霧の町での洗濯作業の改革とペット衣服の洗濯によるアトピー症状の緩和 新規事業としてコインランドリーの建設・運営を行う予定であり、コインランドリー運営によって人件費などのランニングコストが小さいビジネスモデルを構築し、幅広い層の顧客を獲得することで既存事業の弱みや脅威を克服することを目指す。
九州 災害復興 地域初!交流機能・災害対策を兼ねた地域密着型コインランドリー コロナの影響を鑑みて新事業としてIOTを活⽤したコインランドリー店を展開し、地域の交流・防災拠点としての機能を兼ねることで、新たな市場を通じて部門全体で地域の顧客を獲得する「新分野展開」として取り組む。
九州 レンタルオフィス 既存ホテルを一部改修し、地域産業・観光に貢献するレンタルオフィス等を併設したフレキシブルオフィス事業展開及び、人口増加傾向の地域特性と十分な駐車スペースや立地を生かしたコインランドリー事業を展開する
九州 地域密着企業が行う新業態ランドリー業への新市場進出 地域密着型コンビニエンスストア業者がコインランドリー業へ展開し、地域の利便性向上に貢献する。既存事業とのシナジー効果が高く見込まれるほか、「働く女性の家事負担軽減」に寄
与する取組である。
九州 奄美大島の洗濯環境いつでもからっと快適に向上する事業 水廻り設備工事をメインに行う当社は、新規事業としてコインランドリー業へ進出します。この進出により地域住民の洗濯事情の改善を行い、当社は原価高騰の影響を下げます。

コインランドリー事業は特別なノウハウや資格が不要なため、異業種からの業態転換のハードルが低くなっています。そのため事業化しやすく採択件数も多くなっているものと考えられます。

他業種や他サービスとの併設によるソリューション

他業種や他サービスとの併設によるソリューションは15件ありました。以下のような事例です。

エリア 詳細 事業計画名 概要
北海道 スポーツジム コインランドリーに付随するサービス提供による事業再構築 コインランドリーにスポーツジム及びゴルフシミュレーターを併設することによって待ち時間の有効活用を図ります。また、北海道で冬場にスポーツができる施設を提供し、地域住民の健康維持に貢献
関東 洗濯代行 フトン特化型キャッシュレスIoTコインランドリー事業と24時間対応WEB集荷・宅配事業 コロナ禍の中衛生環境の考え方の変化から布団洗い市場が成長しています。IoT技術、キャッシュレス決済を搭載した布団洗い機を導入し、WEB集荷宅配システムを併せて導入し非対面販売で新分野に展開
関東 洗濯代行 デジタル技術を用いた地域活性化コインランドリー事業 クリーニング市場の縮小に対応するため本事業では洗濯コンシェルジュ常駐型のコインランドリーを開業し、新たにコインランドリー開始するとともに、コインランドリー内に設置した布
団用洗濯乾燥機を使用して、寝具の洗濯代行サービスを開始
関東 カフェ 共働き世帯支援や防犯に貢献する半有人型コインランドリー事業 共働き世帯支援や地域防犯に貢献するコインランドリー事業を構築。既存・新規事業従業員活用の半有人型店舗で、カフェ併設やDX技術を活用して新たな顧客層の獲得と防犯強化を両立
関東 カフェ リフォーム業からカフェ併設コインランドリーに進出し地域に貢献 コロナ禍の影響でリフォーム工事業の売上が大幅に減少している。大企業の工場を多数抱え人口増加が続く上越市の大通り沿いでカフェ併設コインランドリー業に進出
関東 カフェ 衣類修整業の強みを活かした高機能かつ人と環境にやさしいカフェランドリー事業への挑戦。 ♢築52年の建物(4階建て)の1,2階部分を改装し、カフェ併設コインランドリー(カフェランドリー)事業に参入。本業である衣類修整の強みを活かし個人向けの「衣類直し」や「リメイク販売」を新たに展開し、修整業とのシナジーを発揮
近畿 ゴルフ・カフェ アミューズメントと融合したコインランドリー 単身世帯又はファミリー世帯の、特に需要の多い布団やカーペットなどの大型洗濯物の機器を備え、待ち時間にゴルフシミュレーションや喫茶などで寛げる新たなコインランドリーを展開
近畿 カフェ コインランドリーの運営 空きテナントを活かした、カフェスペース併設のコインランドリーの運営を行う。差別化を図るため、無料のカフェスペースを設置し、利⽤者の快適さに寄与する。
近畿 ペット 愛犬家のニーズに応えるドッグラン運営事業 愛犬家が楽しめるドッグラン施設の運営とペット専⽤コインランドリーの事業。セルフトリミングやペットの撮影ができるスタジオも併設する。愛犬飼育者を満足させるコインランドリーとドッグラン運営事業
九州 美容室 地域初!カラー・トリートメント専門店併設コインランドリー事業 新型コロナウイルス感染拡大により閉鎖した店舗を改装し、新たにカラー・トリートメント専門店を併設したコインランドリー事業を開始する新分野展開の
沖縄 カフェ 西表島の生活課題を解決するコインランドリー事業 コロナの影響で観光客が大幅に減少。そこで、コロナ禍でも強い事業としてコインランドリー事業を始める。近辺にコインランドリーが一件もなく梅雨時期の島民のニーズは確実にある。待ち時間でのカフェ利用やテイクアウト事業の強みも生かせることで事業リスクの分散を行い、事業の再構築
沖縄 洗濯代行 フトン洗いに特化した有人コインランドリー事業で新分野展開 布団洗いに特化したコインランドリーおよび洗濯代行の店舗を新規にオープン。普通のコインランドリーとは異なり日中はスタッフが常駐し、「布団洗い宅配(布団の回収→洗濯→配達)」もサービス提供
沖縄 ペット 環境保全に貢献するコインランドリー事業 洗剤不要なアルカリイオン水を活用したコインランドリーを開業。家庭では困難な布団、靴、ペット用品の洗濯乾燥を提供し、人々の助けとなるサービスを提供。既存事業の制服クリーニングも実施
沖縄 ペット ペット専用スマートランドリーとドッグスパ ペット用品が洗える専用施設としてのペット専用コインランドリーと飼い主自身がシャンプーできるドッグスパ事業を行う

採択されている併設ビジネスは、洗濯代行が一番多くソリューションとしても見えやすいものになっています。そのほかですとカフェやペット用ランドリー事業、美容室、インドアゴルフなどソリューションを創出し、新たなビジネスを考えられているケースも多くありました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

DX(デジタルトランスフォーメーション)での採択事例は5件ありました。以下のような事例です。

エリア 詳細 事業計画名 概要
関東 洗濯代行 フトン特化型キャッシュレスIoTコインランドリー事業と24時間対応WEB集荷・宅配事業 コロナ禍の中衛生環境の考え方の変化から布団洗い市場が成長しています。IoT技術、キャッシュレス決済を搭載した布団洗い機を導入し、WEB集荷宅配システムを併せて導入し非対面販売で新分野に展開
関東 無人販売所併設 地域住民へサービス向上!コインランドリーと小売サービスの提供事業 ドラッグストア及びコンビニへ賃貸している土地に、有人型のコインランドリーを設置する。店舗では当社が栽培したぶどう、OEMで醸造したオリジナルワインを販売
関東 地域の活性化と雇用創出を目的としたコインランドリー事業 大型ランドリー機器の導入とデジタル技術の活⽤に特化したコインランドリー店の運営を新たに行い、自社リソースの地域情報サイトとの相乗効果で、地域の活性化を目指す。
近畿 布団が洗える!乾燥できる!民泊事業者・宿泊者向けIoTコインランドリー 民泊事業が活況な古都・京都に関わる、民泊事業者、地域住民に嬉しいコインランドリー運営を通して、コロナの影響による経営懸念を解消
近畿 IoTシステムを導入した地域初のコインランドリー新設事業 新たにコインランドリーを開業することにより、観光業に依存した売上の割合を減らし、観光客の増減による売上全体の変動を少なくし、また、コインランドリー需要の顧客を取り込み

DXで利便性を向上させ、既存マーケットからの脱却を目指しているケースが多く見られました。

このようにコインランドリー業が第10回事業再構築補助金より成長枠に変わったことでコロナの売り上げ減少の影響がない企業からの申請もできるようになった一方、キャッシュレス決済を導入するDXのようなわかりやすい事例の採択は減り、より本質的に成長が見込めるものに事業計画を立てることが必要になってきていると感じます。

これを踏まえたうえで、次に事業再構築補助金が採択されにくい事例を解説します。

事業再構築補助金が採択されにくい事例

事業再構築補助金の対象外事業の例として挙げられているのは以下になります。

①具体的な事業再構築の実施の大半を他社に外注又は委託し、企画だけを行う事業

②グループ会社が既に実施している事業を実施するなど、再構築事業の内容が、容易に実施可能である事業

③事業承継を行った上で事業を実施する場合に、承継以前の各事業者が既に実施している事業を実施するなど、再構築事業の内容が、容易に実施可能である事業

④不動産賃貸(寮を含む)、駐車場経営、暗号資産のマイニング等、実質的な労働を伴わない事業又は専ら資産運用的性格の強い事業

⑤建築又は購入した施設・設備を自ら占有し、事業の用に供することなく、特定の第三者に長期間賃貸させるような事業(中小企業等とリース会社が共同申請を行い、リース会社が機械装置又はシステムを購入する場合は、これに当たりません。)

⑥農業を行う事業者が単に別の作物を作る、飲食店が新しく漁業を始めるなど、新たに取り組む事業が1次産業(農業、林業、漁業)である事業

⑦主として従業員の解雇を通じて付加価値額要件を達成させるような事業

⑧公序良俗に反する事業

参考:事業再構築補助金の概要(令和5年8月31日)

https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/summary.pdf?0831

コインランドリー業の申請で特に注目したいのは、

①具体的な事業再構築の実施の大半を他社に外注又は委託し、企画だけを行う事業

④不動産賃貸(寮を含む)、駐車場経営、暗号資産のマイニング等、実質的な労働を伴わない事業又は専ら資産運用的性格の強い事業

この2つです。

これに該当するようなコインランドリー業のフランチャイズのパッケージ商品など事業のほとんどを外部に委託する場合や資産運用的な性格が強いと採択が難しいと考えられます。

それでは、どのようなポイントを押さえて事業再構築補助金の計画を立てるべきでしょうか。

事業再構築補助金の計画を立てるポイント

 

経営課題を解決できる事業計画をたてる必要がある

事業再構築補助金を活用してコインランドリー事業を行う場合は、現在の経営課題を解決できる事業計画をたてる必要があります。事業再構築補助金には審査があり、提出された事業計画書を見て、事業再構築の必要性や課題の解決方法が明確であるかを確認されるためです。

 

審査観点の一例として以下のようなことをポイントにしましょう。

【事業化点】

  • 補助事業のターゲットとなるユーザーやマーケットや市場規模が明確であるか
  • 補助事業のマーケットの競合他社の状況を把握し、自社の優位性が確保されているか
  • 事業実施の体制や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか

【再構築点】

  • 強み弱みを分析した上で、事業再構築の必要性が認識されているか
  • 補助事業の費用対効果が高いか
  • 既存事業とのシナジー効果が期待される等により構築的な取り組みになっているか

【政策点】

  • コロナの影響を乗り越えてV字回復するために有効な投資内容であるか
  • 雇用の創出や地域の経済成長を牽引する事業となることが期待できるか
  • 先端的なデジタル技術や低炭素技術の活用等を通じて日本の経済成長を牽引し得るか

 

参考:第11回事業再構築補助金「公募要領」をもとに作成

 

事業計画には、現在の事業状況や経営課題、課題解決のための事業内容など「なぜ事業再構築が必要で、現在の課題を解決するために、どのような事業再構築を実施するか」を第3者に伝わるように明記する必要があります。

事業計画でコインランドリー事業を実施する場合は「経営課題を解決するためにコインランドリー事業に取り組む必要性」を根拠とともに示すことが求められます。事業を実施した場合の収益計画も記載する必要があるため、コインランドリー事業で見込める売上や利益も明記しましょう。

事例から考える!コインランドリーでの事業再構築ソリューションは?

 

ここまで直近の採択事例を元に、傾向やポイントをまとめました。採択事例の傾向の1つとして「他業種や他サービスとの併設によるソリューション」がありました。

これは様々な業種とのソリューションを創出することが考えられますが、コインランドリー業としての他店との優位性を確立するというのも、マーケットや競合他社との自社優位性を確保する手段になります。

ここではエレクトロラックス・プロフェッショナルで実現できるコインランドリーでの差別化できるソリューションを3つご紹介します。

ペットケアランドリー

ペットケアランドリーはエレクトロラックス・プロフェッショナル独自の製品です。

コロナ過へ経てペット市場は増加傾向にあり、ペットとの家族化も進んでいます。

自宅で洗いずらいペット用品をコインランドリーで導入することで利用率の向上や多店舗との差別化が図れるようになります。

ペットケアランドリー:https://www.electroluxprofessional.com/jp/coinlaundry/pet-care-laundry/

光熱費20%削減ランドリー

光熱費20%削減ランドリーは大切な地球資源を守りながらビジネスを発展させるために必要なソリューションです。

使用水量:56%削減

使用洗剤:58%削減

ガス使用量:22%削減

乾燥効率:ナンバーワン ※自社調べ

上記を実現し、オーナー・ユーザー・社会にとってプラスになるよう設計されています。

・オーナー:エネルギー量を削減することでランニングコストを削減。利益率を改善します。

・ユーザー:持続可能なソリューションを利用することで環境問題に貢献できます。

・地域社会:世界全体で取り組むべきカーボンニュートラルに大きく貢献します。

光熱費20%削減ランドリー:https://www.electroluxprofessional.com/jp/coinlaundry/ecomodel/

ウール洗濯 by lagoon

コインランドリーでダウンやウール製品などの自宅で洗いずらい衣類を手軽に洗濯できる製品です。

クリーニング店で多く導入されているドライクリーニングで使う石油溶剤は環境にとって悪影響を及ぼしています。ウール洗濯 by lagoonは石油溶剤を使わず、水と天然由来の洗剤を使用し環境問題に貢献します。

ウール洗濯 by lagoon:https://www.electroluxprofessional.com/jp/coinlaundry/wool/

コインランドリー経営での補助金活用についてはエレクトロラックス・プロフェッショナルにご相談ください

 

事業再構築補助金は、コインランドリー事業に活用できます。コインランドリー事業は、申請の条件に売上の減少がない「成長枠」の指定業種にもなっているため、成長枠を使って申請することも可能です。

 

事業再構築補助金を活用してコインランドリー事業を始める際は、補助される経費や補助金を受け取るタイミングなどの注意点を確認しておきましょう。

 

令和5年度の公募は、次回の第12回公募が最後の予定となっています。2024年1月19日現在、第12回公募のスケジュールは未定であるため、事業再構築補助金の公式サイト「新着情報」から最新情報の確認するようにしてください。

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【2024年最新版】コインランドリーでの事業再構築補助金の採択傾向とポイントを解説 2024-01-20T07:46:35+00:00 Electrolux Professional