「コインランドリーの経営形態は、フランチャイズのほうがよいのだろうか」と悩む人もいるのではないでしょうか？
フランチャイズに加盟すると、フランチャイザー（以下、本部）からノウハウの提供やサポートを受けられます。ただし、加盟金やロイヤリティを支払う必要があるため、出費がかさむのが現実です。
そこで本記事では、フランチャイズ経営のメリット・デメリット、開業の流れを解説します。本記事を読むとフランチャイズ経営の特徴や個人経営の違いが理解でき、どちらが自分に合っているかを判断できるでしょう。
コインランドリーの経営で失敗しないためにもぜひ最後までお読みください。
コインランドリーのフランチャイズ経営と個人経営の違い
コインランドリーのフランチャイズ経営と個人経営の違いをそれぞれ解説します。
フランチャイズ経営の特徴
フランチャイズ経営は、本部の加盟店となってコインランドリーを経営する形態です。フランチャイズに加盟するには、加盟金を50〜100万円、保証金を約100万円、毎月ロイヤリティを売上の5〜10%を支払わなければなりません。
そのため、個人経営に比べて支出が多くなります。ただし、本部から経営ノウハウやサポートを受けられるため、集客力や店舗設計、土地選びで失敗しにくい可能性があります。
フランチャイズ経営は安定した売上を立てやすい経営形態と言えるでしょう。
個人経営の特徴
個人経営は、フランチャイズに加盟しない形態のため、本部から経営ノウハウや商品・サポートの提供を受けられません。コインランドリーを個人で経営するには、各自でニーズや土地、洗濯機器などの調査を行い、売上を上げる必要があります。
ただし、加盟金や保証金、ロイヤリティなどの支払いが発生しないので、毎月の利益率は高くなるでしょう。
地域のニーズを捉えて売上を伸ばし続けられると、フランチャイズより個人経営のほうが儲けられる可能性があります。
コインランドリーの経営形態をフランチャイズにするメリット3つ
コインランドリーの経営形態をフランチャイズにするメリットは、以下の3つです。
- 安定した収益を見込める可能性がある
- 個人では提供できないサービスを展開できる
- 経営で失敗しにくい可能性がある
それぞれ解説します。
1.安定した収益を見込める可能性がある
フランチャイズに加盟すると、安定した収益を見込める可能性があります。本部から集客ノウハウを受けることで、リピーターを獲得できる確率が上がるためです。
たとえば、割引クーポンの配布やイベントの開催方法、SNSでの集客方法などのさまざまなノウハウを受け取れるでしょう。本部から集客ノウハウを受けて、リピーターを獲得すると売上を安定させられます。
2.個人では提供できないサービスを展開できる
フランチャイズに加盟すると、個人経営ではできないサービスを展開できます。本部の充実したサポートを受けられるためです。
たとえば、以下のようなサービスを受けられるでしょう。
- 清掃管理の代行
- 24時間のサポート
- 売上/稼働状況のシステム管理
- 本部が提供する洗濯機器の使用
個人経営の規模では採算がとれず、導入できない設備や、他社にない洗濯機器を導入することで、独自のサービスを展開できます。差別化ができるため、リピーターの獲得につながるでしょう。
3.経営で失敗しにくい可能性がある
フランチャイズ経営にすると、本部から経営ノウハウを受けられます。経営状況に応じて適切な指示を受けられるため、失敗するポイントを避けつつ営業できるでしょう。
個人経営だと経営状況が悪くなっても、自身で手探り状態のまま対応しなければいけない可能性があります。
しかし、フランチャイズ加盟店になると、本部がノウハウにもとづいて適切な対策を教えてくれます。その結果、コインランドリー経営で失敗しにくくなるのです。
コインランドリーの経営形態をフランチャイズにするデメリット3つ
コインランドリーの経営形態をフランチャイズにするデメリットは、以下の3つです。
- 開業費用が個人経営に比べて高くなる
- 毎月ロイヤリティを支払う必要がある
- 経営の自由度が低い
それぞれ順番に解説します。
1.開業費用が個人経営に比べて高くなる
フランチャイズに加盟すると、開業費用が個人経営に比べて高くなります。加盟金として50〜100万円、保証金として100万円ほど支払う必要があるためです。
個人経営の初期費用は2,000〜2,500万円とされているため、フランチャイズは2,150〜2,700万円ほどかかります。開業資金をできるだけ減らしたい人は、個人経営がおすすめです。
参考：コインランドリー開業の初期費用はいくら？開業手順6ステップも紹介
2.毎月ロイヤリティを支払う必要がある
フランチャイズ経営にすると、ロイヤリティとして毎月売上の5〜10%を本部に支払う必要があります。たとえば、毎月60万の売上がある場合、毎月3〜6万円の支払いが必要です。年間36〜72万円ほど支払わなければなりません。
そのため、毎月の利益が少なくなるでしょう。ただし、フランチャイズ経営だと集客サポートを受けられます。
コインランドリーの売上は集客力で決まるため、利益率は下がっても稼ぎ自体は高くなる可能性があります。
3.経営の自由度が低い
フランチャイズ契約をすると、本部が定めた運営ルールに従う必要があるため、経営の自由度が下がります。店舗の内装や洗濯機器、営業時間、サービス内容まで指定される可能性があるのです。
たとえば、ニーズがあると判断したサービスが、本部の規則に準じていない場合、そのサービスを行えません。売上を向上させる対策を講じられない可能性があります。
フランチャイズ契約を締結する前に、本部のルールを確認しておくことが大切です。
コインランドリーの個人経営とフランチャイズ経営を徹底比較
コインランドリーの個人経営とフランチャイズ経営の違いを、以下3つの観点から比較します。
- 初期費用
- ランニングコスト
- 年収
順番に見ていきましょう。
1.初期費用
コインランドリーを個人経営する場合の初期費用は、2,000〜2,500万円ほどです。フランチャイズ経営の場合、加盟金や保証金などを支払う必要があるので、2,150〜2,700万円ほどかかります。内訳は以下の通りです。
| 開業に必要な設備・投資 | 内訳 | 費用 |
|---|---|---|
| コインランドリー機器一式 | ・洗濯機1台 ・洗濯乾燥機2台 ・大型乾燥機2台 ・2段式乾燥機3台 ・スニーカーランドリー ・管理システム等 |
1,300万円～ |
| 工事費など | ・内外装工事 ・看板取りつけ ・賃貸契約の保証金等 |
700万円～ |
フランチャイズ経営の場合、上記に加えて加盟金が50〜100万円、保証金が100万円ほどかかります。
2.ランニングコスト
コインランドリーの個人経営のランニングコストは、30万円/月です。内訳は以下の通りです。
- 家賃：13万円
- 水道光熱費：12万円程度
- 雑費：2万円程度
- 人件費：3万円程度
フランチャイズ経営の場合、上記に加えて売上の5〜10%をロイヤリティとして支払う必要があります。売上が月60万円ならば、10%換算で毎月6万円のロイヤリティが必要なので、ランニングコストは30万円+6万円で36万円です。
1年間で72万円（6万円×12ヶ月）ほど差がでます。
3.年収
コインランドリーの個人経営の年収は、経費を差し引いて300〜400万円です。一方、フランチャイズ経営は、個人経営に比べてロイヤリティ分の支払いがあります。
利用者数が同じだった場合、個人経営よりフランチャイズ経営のほうが年収は低くなるでしょう。
ただし、コインランドリーの年収は、集客力で決まります。フランチャイズに加盟すると、本部から経営ノウハウを提供されるため、個人経営より集客できる可能性があるのです。
集客に成功しやすい可能性があるため、年収は個人経営よりも高くなりやすいです。
フランチャイズと個人経営はそれぞれどんな人におすすめ？
コインランドリー経営で安定を求めるならばフランチャイズ経営で、利益率を求めるならば個人経営がおすすめです。それぞれについて詳しく解説します。
安定した経営を行いたいならフランチャイズがおすすめ
大きな失敗を避けながら安定した経営を行いたい人は、フランチャイズの加盟店になるのがおすすめです。フランチャイズに加盟した場合、本部の経営ノウハウや商品・サービスなどを提供してもらえるためです。
たとえば、経営状況が傾きかけても、本部が売上を立てる適切な対処法を教えるため、失敗しにくいでしょう。
ただし、加盟店になると加盟金や保証金、ロイヤリティの支払いが必要になります。初期費用が大きくなるため、利益率が下がります。しっかりと集客をしないと、投資資金の回収に時間を要するでしょう。
利益率を最大化したいなら個人経営がおすすめ
収益を最大化したい人に個人経営はおすすめです。個人経営だと、フランチャイズ経営のように加盟金や保証金、ロイヤリティを支払う必要がありません。
ニーズを調査し、集客力を高められると、フランチャイズに加盟するより儲けられる可能性があります。
ただし、個人経営の場合、ノウハウがない状態から手探りでニーズ調査や店舗運営をする必要があります。自身のニーズ調査や集客方法が正しいかを判断する手段がないため、スムーズに売上を伸ばせない可能性があるでしょう。
なお、エレクトロラックス・プロフェッショナルでは、個人経営者に向けて無料のセミナーを開催しています。個人経営を検討している人は、ぜひご参加ください。
コインランドリー経営セミナーの申し込みはこちら
コインランドリーのフランチャイズ本部を選ぶ際のポイント
フランチャイズに加盟するときは、どの本部を選ぶかが重要になります。本部によって実績や理念、サポート内容が異なるためです。本部を選ぶ際には、以下の要素を重要視しましょう。
- 実績が豊富か
- 経営理念に共感できるか
- サポート内容は充実しているか
- 加盟金やロイヤリティの金額は適切か
フランチャイズ契約をすると、本部の経営方針に従うことになります。そのため、経営理念やサポート内容をチェックして、本部を慎重に選んでください。
コインランドリー経営をフランチャイズで開業する流れ3ステップ
コインランドリー経営をフランチャイズとして開業する流れを、以下の3ステップで紹介します。
- フランチャイズ契約をする
- 店舗の準備をする
- 保健所に届け出を出す
順番に解説します。
1.フランチャイズ契約をする
フランチャイズ本部を選んで、加盟店契約をしましょう。このとき、経営理念に賛同できるかやサポート内容が充実しているか、実績が豊富かなどをチェックして選ぶことが大切です。
インターネットで本部の情報を念入りに調べましょう。また、フランチャイズ本部の説明会に参加することや、加盟店のオーナーを訪問して意見を聞くことも有効です。
2.店舗の準備をする
フランチャイズに加盟したら、店舗の準備をする必要があります。ニーズを調査して土地の選定と店舗の用意をしましょう。店舗設計のノウハウを持っている本部に意見を聞きながら進めるとよいでしょう。
なお、店舗や洗濯機器に指定があるならば、そのルールに準じてください。
導入する洗濯機器に指定がない場合、省エネ性能に優れたものを導入しましょう。省エネ性能に優れていると、水道光熱費を削減できるので、毎月の利益を多く残せます。
3.保健所に届け出を出す
店舗の準備を終えたら、保健所に届け出を出す必要があります。必要書類は以下の3種類です。
- コインオペレーションクリーニング営業施設開業届け
- 構造設備の概要書類
- 洗濯機などの配置がわかる図面
「コインオペレーションクリーニング営業施設開業届け」は、保健所のホームページから入手できます。上記3つの書類を提出後、保健所の検査をクリアすればコインランドリーを開業できます。
自分に適したコインランドリーの経営形態を選ぼう
コインランドリーをフランチャイズとして経営すると、本部から経営ノウハウや商品・サービスの提供を受けられるため、失敗しにくいでしょう。ただし、フランチャイズに加盟すると、本部の経営方針やルールに従うことになります。本部の経営理念やサービス内容などを、事前に確認することが重要です。
なお、エレクトロラックス・プロフェッショナルでは、省エネ性能に優れた洗濯機器を展開しております。水道光熱費を抑えられるので、利益が多くなるでしょう。もしフランチャイズの加盟を検討されている人で、洗濯機器をご自身で揃えるならばエレクトロラックス・プロフェッショナルの資料をご覧ください。あなたのコインランドリー経営をサポートいたします。
資料ダウンロードはこちら